サウナのベンチ下段に座り汗をかく原田泰造

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 【夢中論】お笑いトリオ「ネプチューン」の原田泰造(49)はレギュラー番組を5本抱え、多忙な中でもサウナ通いだけは欠かさない。20代から続ける“大人の楽しみ”だ。暑さを耐えに耐え抜いた先にあるのは、至福の5分間。タイゾー流の入り方とは――。

 サウナに入ると、階段状のベンチの下段に座った。12分計タイマーの針の位置を覚え、ふうと息を吐いて背筋を伸ばす。3、4分すると腕や肩に玉のような汗が浮かんでくる。タイマーの針が半周すると、顎から汗が滴り落ち始めた。

 「すっごい汗っかきなんですよ。ベンチは上段の方が熱くて人気があるけど、僕は下段でも汗の量が変わらない」

 12分たつと退出。かけ湯で汗を流し、15度の冷たい水風呂に首まで一気に漬かった。ビリビリくる冷たさで体を丸めることはなく、2分ほど漬かると、次は休憩。浴室に置いてある椅子に座って目を閉じた。そのまま5分間、じっと動かない。

 「脳味噌からドローンと気持ちいいのが出てくる。睡眠に落ちる寸前の状態がずっと続いている感じ。これが超気持ちいい」

 再びサウナに入って、このサイクルを3回繰り返した。計約1時間。浴室を出ると、すぐに水分補給。900ミリリットルのスポーツドリンクを腰に手を当てて一気に飲み干した。

 「最高。精神が整う。ストレス発散にもなる。最近はドラマの撮影日以外は毎日、どこかのサウナに行っています」

 他人が使った歯ブラシをゴミ箱に捨て、放置されている洗面器を片付けるなど、スタッフのように動き回る。10年ほど前、行きつけの3店舗が立て続けにつぶれたのがきっかけという。「このままだとサウナがなくなっちゃうという恐怖を覚えた。それ以来、店側の気持ちになっている」

 酒やタバコと同様、成人してすぐ、大人への憧れとしてサウナに興味を持った。ネプチューンの堀内健(49)と組んでいた前身コンビ「フローレンス」時代は東京・新宿のサウナ施設に通った。

 「2人でそこでネタを作って、よく泊まった。懐かしい。ケン(堀内)はいつしか岩盤浴派になっちゃいましたけど(笑い)」

 芸人として売れ始めた20代後半から、都内の数店舗に連日通うようになった。

 当初は「座るのは上段」「水風呂は13〜14度」などと決め、自身の好みに合う施設に通った。しかし、サウナが生活の一部になるうちに、こだわりはなくなっていった。

 「施設によって温度も湿度も広さも違う。なので、決めごとは捨てて、逆に自分がそこに合わせにいく感じになった」

 楽しむための心のゆとり。この柔軟なスタイルは仕事の取り組み方と同じだ。俳優としては人一倍セリフの練習はするが、役を作り込むことはしない。「役作りってイマイチよく分からない。原作があれば原作を読んで、監督と話して、準備をしているうちにだんだんできてくるものだと思っている」。型を決めずゆっくりと役にアプローチする。そのため、自然体の演技力に定評がある。

 ネプチューンで5本のレギュラー番組を抱える一方、ドラマや映画に年間3作ほどのペースで出演。そして、サウナ好きを公言する中で舞い込んできたのが、7月から始まったテレビ東京の主演ドラマ「サ道」(金曜深夜0・52)だ。

 役作りは一切せず、素の自分のまま演じている。「僕のサウナの入り方そのまんま。毎日通う僕を尋常じゃないと思っている奥さんに“いつもこうやって入ってるんだ”と、ドラマを通じて初めて見せることができた」

 趣味を作ろうと、ゴルフやスポーツジムも始めたが長続きせず、唯一続いているのがサウナだ。昨年末にバイクの免許を取り、先月に大型バイクを購入。愛車で都内の温泉施設に行ってサウナに入り、近くの映画館でレイトショーを見るのが最近のマイブームだ。