「ナオトインティライミの出るフェスに行ったんだけど、ナオトインティライミの一人称が僕でも俺でもなく『ティライミ』だったのが衝撃すぎてLIVEの内容覚えてない」

これは、アーティストのナオト・インティライミさんが出演したロックフェスに参加したファンのツイートだ。

2019年6月30日に福岡で開催された「FUKUOKA MUSIC FES」で、投稿主のじゅっぴ(@skmtter_2)さんによれば、ライブ中の言い方は「ティライミ的には〜」「ティライミはさ〜」と、ナチュラルだったという。

この投稿には、

「ティライミが区切りなのか...」
「本体はナオトではなくティライミだった...??」
「ナオトインティライミのライブを親とよく行くのですが、結構前から一人称がティライミでした」

という声が寄せられ、6万7000件超のリツイートを獲得するなど話題を呼んだ。

しかしナオトさんのツイートをめぐる一件は、これだけでは終わらなかった――。

なんと、7月10日のライブで、ナオトさん本人が冒頭のツイートに反応。スクリーンに投稿を映し出して、会場のファンに紹介したというのだ。

「私のツイート晒されるの巻!!」


バズったツイートをライブで紹介(向かって左はR I K A @rika_nashi_0911さん提供、右は2012年11月撮影)

じゅっぴさんのツイートが紹介されたのは、7月10日に開催された「ナオトの日 スペシャルライブ 2019」。じゅっぴさん本人はこのライブには行っておらず、他のファンに教えてもらったというが、

「ナオトさんまで私のツイートが届いて、またバズったことを喜んでらっしゃるのがとても嬉しく光栄です」

と取材にコメント。かなり嬉しかったようだ。

現場にいたファンのR I K A(@rika_nashi_0911)さんに状況を聞くと、ツイートは公演前に映し出されたという。

「ティライミがこの前ツイッターでバズったの知ってる?」
「もう1回バズらせよう!ナオトをトレンドにいれよう!だから公演終わったらみんなで#ティライミ つけてつぶやいてね!」

文言は定かではないが、このようなニュアンスの音声が流れたという。声は加工されており誰か話しているは分からなかったが、R I K A さんは「ナオトさん本人では」と推測する。

この様子は、じゅっぴさんが「私のツイート晒されるの巻」と投稿したことで再び話題となったので、作戦は大成功だ。

所属事務所に取材すると...

いったいなぜ、こうした企画を実施したのか。Jタウンネットがナオトさんの所属する「エンジン」を取材すると、24日に回答があった。

担当者によれば、じゅっぴさんのツイートはスタッフが見つけたという。投稿に対するナオトさんの反応は「こういう捉え方をするんだな〜」「若い子にとっては斬新なんだな〜」というものだったといい、ナオトさんにとっては予想外の指摘だったようだ。

思わぬ注目を集めたナオトさんの1人称。常に「ティライミ」なのかを聞くと、

「たまにですが、ライブやフェスなどでは『ティライミ』となります」

とのことだ。

これを書いている筆者も「ナオトさん」とすべきか「ティライミさん」とすべきか、とても悩んでいる。ナオトさんのツイッターを見ると、投稿の最後に名前を記していることがある。しかしそれは「ナオト」の時もあれば「ティライミ」の時もある。どう使い分けているのかは、分からない。