TDLクリスマスパレードの音楽って何?「We Need a Little Christmas」解説【動画あり】
東京ディズニーランドで公演中のパレード「ディズニー・クリスマス・ストーリーズ」をはじめ、パークのショーやパレードで度々耳にするクリスマスソング「We Need a Little Christmas」。
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原曲が登場するミュージカル映画『メイム』のストーリーに触れながら、この歌の魅力をひも解いてみましょう。
東京ディズニーリゾートと「We Need a Little Christmas」
2015年から、毎年クリスマスシーズンに公演中のパレード「ディズニー・クリスマス・ストーリーズ」。
フロートが動いている間、メインテーマとして流れる、明るく楽しいマーチ調の音楽が「We Need a Little Christmas」です。
同楽曲は過去にも、東京ディズニーランドで公演されたキャッスルショー「クリスマス・ワンダーランド」(90年代前半)、「クリスマスタウン・ファンタジー」、「クリスマス・フォー・ユー」(いずれも00年前後)などで取り上げられているほか、
東京ディズニーシーでも「アンコール! クリスマスバージョン」(00年代前半)、「オーバー・ザ・ウェイブ クリスマスバージョン」(00年代後半)など、挙げればきりがないほどたくさんの演目で、30年近く前からパークのエンターテイメントを彩ってきました。
日本では一般的に浸透したクリスマスソングではないため、パークオリジナルの曲だとも思われがちなこのナンバーですが、原曲が初めて歌われたのは1966年。
その舞台は、ブロードウェイミュージカル『メイム』の演目の中でした。
『メイム』のストーリー
「We Need a Little Christmas」はブロードウェイの劇場生まれなわけですが、1974年には同舞台をもとに映画版『メイム』が制作され、私たちもDVDの映像を通して、そのストーリーや楽曲を楽しむことができます。
物語の主人公はパーティー好きで自由な生活を謳歌する、風変わりな貴婦人のメイム。
彼女はある日突然、親を亡くした甥っ子のパトリックを引き取り、一緒に生活することになります。
風変わりな貴婦人の、少し早いクリスマス
甥にも自由な生活のすばらしさを教育するメイムでしたが、「We Need a Little Christmas」が歌われるのは、物語の中盤。
1930年頃の大恐慌の影響で、株で生活していた彼女は財産を失ってしまいます。
生活のため、脇役の女優やデパートの売り子など様々な仕事に取り組む彼女ですが、ことごとく失敗。家の財産は差し押さえられ、人脈も仕事もない事態に陥ってしまいました。
そんな時、メイムに寄り添ってくれたのは、たとえタダ働きでも一緒にいたいと励ましてくれた2人の使用人と、甥パトリック。
いつまでも落ち込んでいられないと気持ちを切り替え、メイムはある行動に出ます。
まだ世間は11月末の感謝祭シーズンだというのに、4人でクリスマスツリーの飾り付けを始めたのです。
「ヒイラギを飾ろう、また気持ちが落ち込む前に」
「靴下をプレゼントでいっぱいに。気は少し早くても、今この瞬間を祝いましょう」
「いつまでも幸せであるように、ささやかなクリスマスが必要よ」
「We Need a Little Christmas」の歌詞とメロディーが、物語を明るい方向に導いていったのでした。
『メイム』の鑑賞でわかるパレードテーマの奥深さ
映画全体を通して見ると分かることなのですが、実は主人公メイムだけでなく、彼女のお手伝いさん達も世間とは違った感覚を持つ、なかなかの変わり者。
だからこそ、苦境の中でも心を合わせて、少し早めのパーティーをやり遂げてしまう仲間になれたわけですね。
思えば、「ディズニー・クリスマス・ストーリーズ」のテーマはまさしく、「大切な人たちと一緒に過ごすクリスマス」でした。
「大切な人」と言えば、もはやクリスマスの典型的な枕詞ですから、言葉だけを聞くと、当たり前にありふれたテーマのような感覚に陥るかもしれません。
でも「We Need a Little Christmas」が歌われた『メイム』の物語と、パレードに登場するキャラクター達がそれぞれのディズニー映画の中で共有しあった苦楽に思いを向けてみると、「ディズニー・クリスマス・ストーリーズ」のテーマにも、一層奥深さが感じられるようになるはずです。
アメリカでは定番のクリスマスソングに
「We Need a Little Christmas」は、現在のアメリカでは、楽しいクリスマスを彩る定番ナンバーとして親しまれています。
毎年各地の劇場で行われるクリスマスショーのほか、日本での有名どころだとドラマ「glee」の中でも歌われました。
イースターやハロウィーンの例にみられるように、東京ディズニーリゾートのコンテンツが日本の大衆文化に与える影響は大きいもの。
2015年から4年ものロングラン公演が続いている「ディズニー・クリスマス・ストーリーズ」をはじめ、パークからこの楽曲が発信されることで、日本でも今後、さらに親しまれる一曲になるかもしれません。
パークのショーやパレードが入り口でこの歌を知ったみなさんも、ぜひ『メイム』バージョンや、様々なシンガーの歌う「We Need a Little Christmas」を聴き比べて楽しんでみてください!
■東京ディズニーランド「ディズニー・クリスマス・ストーリーズ」
・公演期間 : 2018年11月8日(木)〜12月25日(火)
・公演回数 : 1日2回公演
・公演場所 : パレードルート

