「iQOS」「Ploom TECH」に次ぐ第3の加熱式タバコ『glo(グロー)』、喫煙者が実際に吸ってみてわかったそれぞれの実力と違い!

バラエティ番組「アメトーーク!」をきっかけに2016年を代表するヒット商品となった、煙が出ない加熱式タバコ「iQOS(アイコス)」。続くJTからの刺客「Ploom TECH」も好評の中、今度はケント、クール、ラッキー・ストライクの発売元から『glo(グロー)』が登場。その実力を既発機種と比較しつつ検証する!
■第3の加熱式タバコ『glo(グロー)』は仙台限定で発売!
現状をまとめると、今年の春からずっと品薄状態が続きながらも大ヒットを記録したのがマールボロ発売元・フィリップ モリス ジャパンの「iQOS(アイコス)」で、その後に福岡県福岡市とインターネット上での限定発売でリリースされ、これまた予約のできない状態が続いているのが「Ploom TECH(プルームテック)」。そして12月12日に今回宮城県仙台市限定で発売されるのがこのブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(東京都港区)の『glo(グロー)』となる。

「iQOS(アイコス)」は品薄だが全国発売、「Ploom TECH」は2017年の早いうちには全国主要都市発売を宣言しているが、現状は予約受付もストップした状態。『glo(グロー)』は宮城県仙台市限定発売であり、インターネットを介しても仙台在住者しか購入できないという大きな縛りがある。いずれも入手困難なものばかりだ。
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構造はどれも火を使って燃やすことなく、グリセリンなどを添加して蒸気を発生してニコチンを吸引するベイパー方式。近年ブームを呼んでいる電子タバコと似通ったシステムである。海外ではニコチン入りリキッドを使用して蒸気を吸い込む電子タバコ「VAPE(ベイプ)」が一般的だが、日本では、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(旧薬事法)」扱いになるので液体のニコチンリキッドはタバコ店では販売できない。
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それならばと高温のブレードをタバコ葉に差し込んで加熱、その蒸気を吸い込むことを実現したのが、「iQOS」。燃やさないから煙が出ない、匂いも少ない、副流煙は激減、紙巻きタバコの紙が燃えることで発生するタールなどの有害物質も大幅減という現代の嫌煙事情に配慮した新型タバコとして大いに普及した。
■Apple製品を彷彿とさせるスタイリッシュなルックスの第3の加熱式タバコ『glo(グロー)』がかっこいい!

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン=通称BATの『glo(グロー)』(スターターキット・希望小売価格 税込8,000円/キャンペーン価格4,000円・2016年12月12日発売)で、まず驚かせられたのがそのスタイリッシュな外見。ぼんやり光る白色LEDとシルバーでマットな本体は、さながらスタバでドヤ顔で開くノートPCの代表MacBook Airの背面ロゴである。

それに比べると「iQOS」はWindowsマシン的なかっこよさであり、「Ploom TECH」はシックだけれど彷彿とさせるのは文具ということを考えると、かなりクールな印象だ。

『glo(グロー)』のスターターキットの内容は、銀色に輝くずっしりとしたバッテリー内蔵の本体と、大型ACアダプター、充電用USBケーブル。ユーザーガイドを見ると、バッテリーはパナソニック製とのこと。発火リスクが話題となりがちなバッテリーだけに、安心感がある。

他の加熱式タバコ同様に、使用を始める前に充電が必要。2〜4時間でフル充電で、連続20本使用できるのは「iQOS」で悩まされがちな待ち時間がないということだ。かなり無理矢理感はあるが、バッテリー切れを起こしても、充電ケーブルを繋いでそのまま使用できる(その間は充電はされない)。1日1箱いかないライトスモーカーなら、充電ケーブルを持ち歩かなくても問題ないだろう。
■ 販売銘柄は「KENT(ケント)」ブランド3種類
銘柄に本格タバコ風味の「ラッキーストライク」ではなく、中庸な味わいの「ケント」を選んだところにそこはかとない意志を感じないでもない。狙いはライトユーザー。中でも女性スモーカーを狙い撃とうとしているのではないだろうか。
「iQOS」のヒートスティックにあたるタバコ・カートリッジは細さが特徴。往年の気取った洋モク的なルックスで、そこにタバコ葉が詰められている。「iQOS」はそのタバコ葉の中心に加熱ブレードを差し込んで加熱するが、こちらは全体を細くして、周囲から温める方式だ。
フレーバーは以下の3種類。

「ケント・ネオスティック・インテンスリー・フレッシュ」
(写真左・税込420円/20本・ロシア製)
ハードなタイプのメンソール。刺激を求める人に良いだろう。
「ケント・ネオスティック・ブライト・タバコ」
(写真中央・税込420円/20本・ロシア製)
ノーマルなタバコ・テイスト。とはいえ紙巻きタバコとは明らかに違う、「iQOS」方向の、ポップコーン臭。記者はなぜか銭湯の廊下の匂いに感じた。
「ケント・ネオスティック・フレッシュ・ミックス」
(写真右・税込420円/20本・ロシア製)
メンソール・タイプ。ポップコーン臭は打ち消す効果があり、周囲に違和感を与えにくいタイプ。
どれも「iQOS」など同様、パイプたばこに分類されるので、ニコチン・タールの表記はない。目安としてはタール値3〜4mg程度のライトなタバコ感と考えていいだろう。ただ「iQOS」がどれも1箱460円なので、これは圧倒的に安い。ランニングコストは大違いだ。それでは実際に吸ってみよう。
■それでは実際に『glo(グロー)』を使ってみよう!
当然のごとく、『glo(グロー)』のスターターキットだけでは楽しむことができないので、同時にカートリッジの購入が必要となる。「iQOS」のヒートスティックにあたるのが、『glo(グロー)』のネオスティック。

使い方は簡単。本体の左上に穴があいているので、そこにネオスティックを差し込めばいい。ガイドの線があり、それが隠れないようにとのことだが、普通に奥まで差し込むと隠れてしまうのはご愛嬌か。ただ「iQOS」のようにうまく加熱ブレードを折らないように刺すという気遣いは不要。スポッと入る。

そして本体上部中央の、Mac製品を彷彿とさせるボタンを長押しすると、iPhoneライクなバイブでのブブッとした振動がして、起動。手を離して待っていると、1/4ずつLED点灯が増えていき、全点灯になると最後にまたブブッと振動してスタンバイ完了。

持ち方に悩むかと思いきや、ごく自然に手のひらに収まるデザインで、ずしっとした重みはあるものの、心地いいフィット感。先端に突き出たネオスティックをくわえて吸引する。

軽い、というのが第一印象。吐く蒸気も控えめで、実に目立たないスモーキングスタイルとなる。「iQOS」的な匂いも控えめなのは、細いからか。喫煙可能時間も「iQOS」の約6分に対してこちらは3分だ。ただバッテリーが本体に内蔵されているので、連続で約20本吸うことも可能(しないだろうが)。
加熱時間終了もまた、ブブッとバイブで知らせてくれるところが面白い。吸い終わったら、ネオスティックをスッと抜くだけ。火を使っていないので、「iQOS」同様灰皿でなくても捨てることが可能。「iQOS」が慣れるまでは抜き差しが少々難しいのに比べて、こちらはいとも簡単に抜ける。

ただこれには良し悪しがあって、通常の紙巻きタバコのように口から勢いよく離すと唇にスティックだけが残って、すっぽ抜けてしまう確率が高くなる。「iQOS」でも起きることだが、『glo(グロー)』は余計に起きやすい。この現象を防ぐには、吸った後に口から離す前にパッと口を開いて、それから本体ごと離すというコツを学べばいいのだが。

一応内部に詰まった時のために掃除用のスティックも付属するが、あまり使う可能性は低いと感じた。
■ 「iQOS」「Ploom TECH」と比べて『glo(グロー)』はどうなの!?

●左から「Ploom TECH」、『glo(グロー)』、「iQOS」。『glo(グロー)』の構造は「iQOS」に近い。
嫌煙運動花盛りの今、喫煙者も周囲への気遣いが今後もより必要になってくるのは確か。匂いなども問題だが、無視しにくいのはやはり副流煙の問題。それを最低限に収めるという妥協点として、「iQOS」は普及したのだと思う。
その流れで行けば、『glo(グロー)』は有効な選択肢。「iQOS」の方が若干タバコ感は強いが、匂いもまた紙巻きタバコほどではないがそれなりにある。周囲でも匂いに敏感な人なら、気付きやすいのが「iQOS」だ。
完全無臭化に近い状態を目指すなら、「Ploom TECH」が一番匂いがない。タバコカプセルという手法で、ほとんど周囲に気づかれないレベルにまで匂いが抑えられる。ただその一方でタバコ感は少々薄め。

では『glo(グロー)』はどこに位置するかというと、ちょうど「iQOS」と「Ploom TECH」の中間である。「iQOS」よりも喫味が軽く、匂いは薄いがタバコを吸っている感覚は「Ploom TECH」よりも強いといったところ。
決め手はおそらくデザインとランニングコストなのではないだろうか。1箱460円が420円というのはでかい。1日1箱の人ならひと月で1,200円の差になってしまう。
とはいえ、それもこれも実は先の話。というのも、現在『glo(グロー)』は宮城県仙台市のみの販売で、インターネット購入に関しても仙台市在住の人に限定されているのだから、それ以外の地域の人にとっては、将来的には可能性があるかもしれないが、現状ではとにかく入手が難しい。もちろんネオスティックも同様。
加熱式タバコは世の趨勢。「iQOS」を展開するフィリップ モリス ジャパンのCEOも将来的には紙巻きタバコからの撤退を視野に入れているのがご時世。移行はもはやせざるを得ない状態に傾いていると思う。

●未来の喫煙スペースはこのようになるのかも。もっともこうしたちゃんとした灰皿はどれも必要ないのだが。
そのためにも少しでも選択肢を増やして欲しいと思う。「iQOS」の供給不足解消、「Ploom TECH」及び『glo(グロー)』の増産と全国発売は急務だと思う。そして喫煙者はいずれ切り替えを余儀無くされる可能性も大きいので、早めに移行の準備をしておいた方が安心だと思う。

