半数は愛想笑い!? 若者の笑いは「承認欲求」だってほんと?
人間にとってだいじな感情で「笑い」。最近の研究では健康にも影響することがわかってきましたので、大笑いする機会を増やしたいものです。
若者がよく笑うのはなぜでしょうか? 皮肉を込めたウィット、ユーモアなど、笑いにも種類があり、場を盛り上げたり楽しませるためのコミックも多くみられます。ところが20代のひとの53%は「あいそ笑い」を自覚し、楽しいからではないことが判明。場の空気を乱さないのはもちろん、みんなと同じ気持ちであることを伝える「共感」のためで、周囲から認めてもらいたい「承認欲求」が根底に存在するのです。
■およそ半数は「愛想笑い」
笑いは人間だけの感情表現ではなく、チンパンジーにもみられます。ただしチンパンジーの笑いは「自分」のため、もしくは遊ぼうの合図で、「おどけ」などを含め、他人を笑わせることはありません。対して人間は2歳頃から、周囲を笑わせるための「おどけ」がみられるようになることから、笑いは生活に密接していることがわかります。
人間はなぜ笑うのでしょうか? 笑いをおおまかに分類すると、
・ひとを楽しませる … コミック
・場やひとを救う … ユーモア
・皮肉を込めた笑い … ウィット
などあり、その原因にも「ズレ」「優位」などがあります。笑いをとるための方法も、もっとも基本的な「まね」や「くりかえし」、ことば遊びなどの「しゃれ」などがあり、お笑い番組を観ていると、これらのセオリーに基づいていることがよくわかります。
ところが、若者には「あいそ笑い」が多く、どれにも当てはまらないことがわかりました。あいそ笑いが多いかを年齢別に調査したところ、Yesと答えたひとは、
・20代 … 53%
・30代 … 53%
・40代 … 46%
・60代 … 35%
と、高齢になるほど減ることがわかりました。また、別の調査でも20代の49%はあいそ笑いが多いと自覚しているのに対し、60代では30%ほどに減少、若者にはあいそ笑いが多いという結果になったのです。
■あいそ笑いと「わかる〜」は同じ?
若い人は、なぜ「あいそ笑い」が多いのでしょうか? その場の空気がシラけないようにするのはもちろんですが、「共感」していることを示すだいじな合図だったのです。
ファミレスや居酒屋でも笑いの絶えないグループがみられ、誰かがきゅうに真顔で話し出したら、場の空気が乱れるのも確かです。聞き流す、ではありませんが、あいづち代わりにあいそ笑いするのは一種のマナーともいえるでしょう。ところが、あいそ笑いの奥には「共感」、つまり「みんなと同じ気持ちだ」と伝える目的があり、相手のためだけではないこともわかりました。これは会話にもよく現れ、「だよね〜」「わかる〜」と同意することで、仲間とのつながりを強めているのです。
これは承認欲求と呼ばれ、もっともカンタンな例は「ほめられたい」気持ちで、そこまで強くない「認められたい」もあります。たとえば食事中に「これおいしいね」「そうだね」の会話は自分の意見が認められたことになるのと同様に、自分の話に対し「笑い」が得られれば、おもしろかったとほめられた意味にもなります。つまり、互いに話し、笑いで応えることで、双方が認め合ったという意味を持たせているのです。
みんな笑ってくれるからと気を良くして話し続けると、「アイツしゃべり過ぎじゃね? 」になりそうで、ちょっとコワいですね。とくにお酒の席では、笑いの半分は「あいづち」だと思っていたほうがよさそうです。
■まとめ
・20代の半数以上は「あいそ笑い」が多いと自覚している
・高齢になるにつれ、あいそ笑い率が減る
・場の空気を守るだけでなく、「共感」を伝える合図に使われている
・根底には、周りから認められたい「承認欲求」が存在する
(関口 寿/ガリレオワークス)

