外交、軍事を扱う米誌「ザ・ナショナル・インタレスト」は公式サイトで16日、中国が開発中のステルス戦闘機「J−20(殲−20)」は近接戦の場合、日本の航空自衛隊の「F−15J」にかなわないとする記事を発表した。中国メディアの環球網は19日、同記事に猛反発する記事を発表した。(写真は環球網の19日付報道の画面キャプチャ)

写真拡大

 外交、軍事を扱う米誌「ザ・ナショナル・インタレスト」は公式サイトで16日、中国が開発中のステルス戦闘機「J-20(殲-20)」は近接戦の場合、日本の航空自衛隊の「F-15J」にかなわないとする記事を発表した。中国メディアの環球網は19日、同記事に猛反発する記事を発表した。

 「ザ・ナショナル・インタレスト」に掲載された記事(以下、米記事)は、J-20については使用目的が不明と指摘。航続距離が長いと考えられるので、ロシアの「MiG-31」のように、相手側の空中給油機や早期警戒機、偵察機を標的にするか、米国の「F-111」のように中型爆撃機としての機能を生かし、沖縄や日本本土を攻撃目標とする可能性がもあるとの考えを示した。

 米記事は続けて、J-20とF-15Jが戦うと仮定して論を進めた。遠距離の場合にはレーダー反射断面積を小さくした、つまりステルス性を獲得させたJ-20の方が有利と主張。J-15Fは視界外にあるJ-20を発見するのが困難と指摘。特に射程が400キロメートルと長大な空対空ミサイル「PL-15(霹靂-15)」で攻撃した場合、J-20は有利と論じた。

 ただし米記事は近接戦になった場合にはF-15Jの方が有利と主張。J-20の最大の問題はエンジンの問題に起因する推力不足で、F-15Jは強大なエンジンを搭載し、「ドッグファイト能力」には定評があると指摘。またJ-20は機関砲の搭載が確認されていないが、近接戦になればJ-15Jの機関砲は威力を発揮すると論じた。

 環球網は、米記事に猛反発。演習時にJ-20が旧世代機に撃墜された判定を受けたことはあったが、実戦は別と主張。

 J-20はステルス性、武器、電子機器などで優勢であり、F-15Jは遠距離からのJ-20の攻撃をかわしたとしても、回避行動で大量のエネルギーを使い果たしてしまい、近接してからも戦いの主導権を握ることはできない、米記事にある「近接戦ならばF-15Jが優位」という主張には、「その前提がそもそも存在しない」と主張した。

 環球網は「F-15JはJ-11シリーズと比較すべきであり、J-20と比較することはドンキホーテのような荒唐無稽の感がある」と米記事を批判。さらに、見出しでは米国記事の主張を「神の結論」と評した。

 「神の結論」とは、中国で制作される抗日ドラマなどを批判する際に用いられる「抗日神劇」という言葉のもじり。「神劇」とは、中国人側が「非科学的な神のような能力で日本兵を倒すから」ついた名称などとされている。(編集担当:如月隼人)(写真は環球網の19日付報道の画面キャプチャ)