ネットの家畜化から抜け出すために必要な「スルー力(りょく)」とは
特に最近は、「炎上」だけではなく、「SNS疲れ」や「ネットストーカー」など、利用者の被害も急増しています。
そんな中、ネットとリアルの生活バランスを保つうえで身につけておきたいのが「スルー力 (するーりょく)」です。
このスルー力とは、どのようなものなのでしょうか?
■スルー力とは
スルー力は、「物事をスルーする能力」の事で、高林哲氏が提唱した考え方と言われおり、。「ものごとをやり過ごしたり、見て見なかったことにしたりする」力と定義されています。
このスルー力、どうして必要なのでしょうか?
■ネットの情報の多さが中毒性と疲労を蓄積される
インターネットには、ネットニュースやTwitterやFacebookのSNS、2chまとめやNaverまとめ、LINEのような個人メッセージなど、膨大な量の情報があふれています。
こうした情報の多くは、プッシュ通知により、新しい情報が次々に送られてきます。利用者は、まるでフォアグラを作るカモや肉牛の飼育のように、大量の情報を与えられ一定のサイクルで情報を取得することを習慣化されていまいます。
習慣化され感覚が麻痺することで、利用者は無意識ながら大きなストレスを受け、様々なトラブルを抱えてしまいます。
○SNS疲れ
SNS疲れは、SNS利用による気疲れです。長時間や一定の間隔で情報の確認という行為が身体的な疲労を発生させるだけでなく、発言の反応や他者へのコメントに対する気遣いなどで精神的な疲労が積み重なります。
もっとも多い傾向が、「SNSに張り付きで見ている」「コメントのチェックに追われる」など、SNSに使われるような行動を無意識にとってしまうことです。また「ネガティブな投稿が気になる」「参加者によく思われたくて投稿してしまう」などもストレスの原因になります。
○ネットストーカー(サイバーストーカー)
ネットでのストーカー行為も、利用者を悩ませる一つです。自分のネットでの投稿や活動を追跡され、コメントなどでつきまとわれたりします。最悪、メールアドレスや電話番号、顔写真などの個人情報で攻撃するような犯罪に繋がるケースもあります。
楽しくて始めたネット利用が、いつしか義務化したり、攻撃や望まない行為を受けたり、ネット利用が怖くなったり、嫌になったりしますが、やめられないので、そうした書き込みや情報を受け取ってしまうようです。
■「スルー力」があれば、嫌な情報を受け流せる
実害が発生するケースを除けば、SNS疲れやネットストーカーは、逐一情報に反応しなければ、ストレスにならず、大きなトラブルに発展する可能性も低くなります。
言うのは簡単だけど、実際に実行するのは難しい・・・
そう思う人が多いでしょうが、改めて考えてみましょう。
日常生活では、街ですれ違う人が自分をどう思うかなど気にしてはいませんよね。また、沢山商品のあるストアで、購入したい商品以外は見ませんよね。つまり、誰でも自分にとって必要のない情報は、見えていても上手に見逃しているわけです。
私たちは、日常生活の中では必要な情報だけを見ることで、心の安定とバランスを保って生活しています。
これが「スルー力」です。
「スルー力」がうまく使えれば、今日は疲れているからSNSの書き込みを見逃したり、ネガティブな意見や的外れな意見を受け流したりして、ストレスを抱え込まずにネットと向き合うことができます。
■「スルー力」は誰にでもある
スルー力は、本来誰にでもある能力です。普段は無意識に使っている「力」で、特別なことではありません。
ところが、ネット上になると途端に“スルー力がうまく使えない人”は、ネットというもの、もしくはネット上の情報、個人の発言、あるいは特定の団体・企業、個人を、特別なこととして意識し過ぎていることに大きな要因がありそうです。急がず、冷静に、落ち着いて、ネット上の情報を見直したり、読み直したりすることから始めれば、「スルー力」を取り戻せたり、意識して使えるようになるかもしれません。
スルー力を身につけることで、一つの発言や事柄に対して必要以上に騒いだり、根拠のない情報を拡散させたり、踊らされたりすることも少なくなるでしょう。
「スルー力」を養い、ネットに使われるのではなく、ネットを使いこなせるようになれば、ネット上のトラブルにも巻き込まれる事も減り、結果的には自己防衛につながるということになるでしょう。
