王者がメレンデス、そこに価値ある世界戦
UFCに籍を移した他のチャンピオン同様に9月末から10月にかけて、ストライクフォースを去ることになるという情報もあったギルバート・メレンデスが、ホルヘ・マスヴィダルの挑戦を受けるストライクフォース世界ライト級選手権試合が今大会のメインだ。
米国の主要サイトでも、UFC世界ライト級王者フランク・エドガーに次ぎ二番手にランクされることも多いメレンデスも、かつてPRIDEを主戦場にしていた時代は、前かがみの構えで足を止めて長いリーチを武器に打ち合いを見せていた。
しかし、ケージを主戦場にするようになると、彼は相手の動きを見極め、相手の攻撃はステップバックでかわし、鋭いカウンター、あるいは相手の姿勢が乱れたところで、勢いのある踏み込みから瞬発力を生かしたストレートを伸ばすようになり、その打撃のプレッシャーは半端なく強いものとなっている。
もともとレスリングでも強さを発揮していたが、最近のメレンデスの試合では対戦相手がしっかりと組めるほど、懐に入れなくなっている。そんなメレンデスにとっても、今回の挑戦者マスヴィダルは侮れない相手といえるだろう。
リーチで5センチ、王者を上回るマスヴィダルはそのパンチ力だけでなく、足技がある点が要注意だ。その蹴りも、トムソンのような距離を作るための足技でなく、倒すことを目的としたヒザ蹴りや、カットを誘発するエルボーを使いこなし、ヒザを警戒して、上体が起き気味なると、すぐにKOパワーを持った拳を打ちんでいく。
そのリーチはパンチだけでなく、レスリングでも効果的だ。打撃でプレッシャーを与え、テイクダウンしてトップをキープというスタイルは、ある意味、王者に通じるものを持っている。ただし、マスヴィダルはスタミナがなくなってくると、一気に気持ちが萎んでいく欠点もあり、精神的なムラがなく、高い集中力を持続できれば――という条件付きで、相当な難敵になるに違いない。
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