ハイチの国旗

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武装ギャングのため国家機能が事実上まひしたハイチで今年に入って数千人の死傷者が発生しているという。

フォルカー・トゥルク国連人権高等弁務官は15日(現地時間)、スイス・ジュネーブで開幕した第62回国連人権理事会(UNHRC)の演説で「年初から横行しているギャングの暴力によりハイチで少なくとも2300人が死亡、1100人が負傷し、99人が拉致された」と現地の惨状を告発した。

トゥルク弁務官は凶悪犯罪の根絶とともに国際人権法を遵守する「ギャング制圧部隊(GSF)」の迅速な現地稼働を促した。

現在、国連は治安回復のため今年末までに5500人規模の多国籍軍警を段階的に投入する手続きを進めている。

ハイチでは拉致事件も頻発している。今月11日にはハイチ警察の内部監察責任者(国防部内閣局長兼任)であり最高権威の治安専門家ジャメス・ブアヤール氏が、首都ポルトープランスの比較的安全な地域とされるブルドンで拉致された。ブアヤール氏はこの数年間にハイチで拉致された公職者のうち最高位の人物。

国際危機グループ(ICG)のディエゴ・ダ・リン研究員は「このレベルの高官は普段から警護を受けているため、今回の犯行は綿密に計画されたか、警護の内部に協力者がいた可能性が高い」と指摘した。

ハイチのギャングは最近、当局の攻撃を無力化するための圧力手段や、より多額の身代金を受ける目的などで、公職者を狙って拉致している。

国連の統計によると、昨年ハイチ国内での拉致事件は1268件と集計された。

現在ハイチはギャング連合体「ヴィヴ・アンサンム」などが首都の70%以上を掌握し、略奪や性的暴行、拉致などを繰り返し、勢力を全国に拡大している。

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は無法地帯化したハイチの暴力事態の被害者と連帯して現地在住者および住民を慰めるため16日にハイチを訪問する予定だ。