桐蔭横浜大サッカー部を途中退部して、デンマーク2部のオールボーBKに入団することが決まったFWンワディケ・ウチェ・ブライアン世雄(3年=修徳高)の記者会見が15日、神奈川県内にある同大キャンパスで行われた。

 忙しい日程の中での会見になった。5月28日にオールボーBKへの挑戦を公表したンワディケは、同30日に行った大学サッカー最終戦となった駒澤大戦に出場。6月1日からU-21日本代表のオーストリア・スロベニア遠征に帯同した。

 9日に帰国すると、新生活の準備を進めながらこの日の記者会見を迎えた。そして3日後にはデンマークに向け出国するという。それでも充実が上回っている様子で、「世界の最前線でプレーするサッカー選手になりたい」と希望に胸を膨らませた。


 奇しくもワールドカップ北中米大会で日本代表が初戦を戦ったタイミングでの会見になった。試合はもちろん見てきたというンワディケ。同世代でロサンゼルス五輪出場を目指すライバルにもなるFW塩貝健人やFW後藤啓介のメンバー入りが気にならないわけがない。

 実際に塩貝が途中出場で姿をみせた際は、「自分も出たい」と思ったという。「今はレベル差はどうしてもあると思うけど、自分が勝っている部分もある。そこを伸ばしつつ、改善しないといけないところがあるので伸ばしていきたい」と早くも力に変えている。

 与えられた場所で結果を残し続ける必要があることも自覚する。先日のU-21日本代表の活動では、先発したU-21ウズベキスタン代表戦で1分と61分に連続得点を記録。桐蔭大の安武亨監督も「チームでは今年3点くらいだったのに、1試合で2点取って。海外のほうが水が合うのかもしれないですね」と可能性に太鼓判を押す。


 ナイジェリア人の父親と日本人の母親を持つンワディケは、小学校の頃にインターナショナルスクールに通っていたこともあり、英会話に不安は全くない。それもあって、デンマークでは人生初の一人暮らしが待っているが、そこの不安も「あまりない」という。

 またサッカー部は退部するが、大学は卒業を目指して続けるつもりで、今後の単位取得はオンラインで対応していくことになる見込み。学業との両立についても意欲を語った大学生ストライカーは、「次のワールドカップ、オリンピックもあるので、焦らず結果を出し続けたいなと思います」と決意を新たにしていた。


(取材・文 児玉幸洋)