おにぎり画像はAIで作成。

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2026年6月11日、中国のポータルサイト・捜狐に「『千と千尋の神隠し』で最も奇妙な公式グッズが24年経った今も多くの人の記憶に残り続けている」と題した記事が掲載された。

記事は、「アニメ史上『最も奇妙で意味不明なのに、なぜか無性に欲しくなる公式グッズ』を選ぶとしたら、『千と千尋の神隠し』のおにぎりフィギュアは間違いなく上位に入るだろう。最近、日本のアニメ監督・古川知宏氏がX(旧ツイッター)にて、スタジオ内で誰も『ハクのおにぎりフィギュア』の存在を知らなかったと投稿した。そして、週明けにようやく自分以外の所有者を発見したという」と紹介した。

そして、「この話を見た若いネットユーザーたちはさらに困惑した。2000年代以降にアニメに触れ始めた世代であれば、このグッズを知らなくても無理はない。それほどまでにマイナーな存在だからだ。しかし、知名度こそ低いものの、このおにぎりフィギュアはスタジオジブリの歴史を代表するグッズの一つと言ってよい。むしろ、多くの精巧なフィギュア以上に、宮崎駿監督の創作理念を体現したグッズだとも言える」と言及した。

その上で、「まずは映画のある場面を思い出してほしい。異世界に迷い込んだばかりの千尋は両親を失い、見知らぬ環境の中で途方に暮れていた。恐怖と孤独、そして不安に包まれていた彼女に、ハクがおにぎりを差し出した。千尋はおにぎりを食べながら涙を流す。この場面で描かれているのは、食べ物そのものよりも、絶望の中で突然差し伸べられた優しさである。人は最も弱っている時、一言の励ましや温かい食事、あるいは手を差し伸べてくれる誰かの存在にこそ救われるものであり、それは英雄的な活躍よりも大きな力を持つことが多い」と論じた。

記事は、「01年『千と千尋の神隠し』は日本で公開されると社会現象となった。興行収入の記録を塗り替え、高い評価を受け、アニメ史に残る大ヒット作品となった。そして翌02年、VHSやDVDの発売に合わせて、予約購入者向けの特典が企画された。普通であればフィギュアやキーホルダー、色紙といった人気グッズが選ばれるところである。しかしジブリは予想を裏切った。特典として用意されたのは、なんとプラスチック製のおにぎりフィギュアだったのである」と述べた。

そして、「驚くべきことに、多くの古参ファンは今でもこのグッズを覚えており、中には20年以上大切に保管している人もいる。それは当時のアニメグッズの考え方が、現在とは大きく異なっていたからだ。現代のグッズ展開ではキャラクターの商品価値が重視される。しかし20年前の日本のアニメ会社、とりわけスタジオジブリは、キャラクター以上に作品そのものを大切にしていた」とした。

また、「興味深いことに、このおにぎりフィギュアのパッケージには、宮崎監督自身がおにぎりを握っている写真が印刷されており、説明文も添えられていた。彼にとっておにぎりは単なる食べ物ではない。それは労働を象徴し、生活を象徴し、生きることそのものを象徴しているのである。もしこのおにぎりフィギュアが今発売されたら、ネット上で『オタクは本当に簡単にお金を使う』とやゆされるかもしれない」と指摘した。

その上で、「しかし面白いことに、こうした商業的価値の低い品ほど、人々の記憶には残りやすい。なぜなら、それは商品を売るためではなく、観客に映画のあの瞬間を思い出してもらうために作られたものだからだ。本当に人の心を動かすものは、必ずしも派手なものではない。『千と千尋の神隠し』で最も印象的な場面も、巨大な龍が空を舞う場面でもなければ、神々が現れる場面でもない。それは、一人の少女が片隅に座り、おにぎりを食べながら思わず涙をこぼす場面なのである」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)