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 将棋の藤井聡太名人(23)=王将など6冠=への挑戦権を争う第85期順位戦A級が11日、東京・将棋会館で開幕し、順位2位の永瀬拓矢九段(33)が順位4位の近藤誠也八段(29)に95手で勝利した。終局は午後11時45分。永瀬の先手で指され、戦型は相居飛車の力戦へ進んだ。

 夕食休憩明け、近藤が右桂を永瀬角の前、5段目へ跳ね出した。飛先も通して攻撃態勢を整えたが、ここで永瀬が受けの妙手順を繰り出す。

 3筋に歩を打って進出してきた近藤の左金に退却を促した後、4段目の角を初期配置の8段目へ戻した。

 つまり5段目に跳ねた近藤桂の前へ歩を打つ空間を作った。相撲に例えれば、踏み込んできた相手を後退しながらはたき、決着をつけようとするかのよう。永瀬はその右桂を確保した後、飛車も先に成り込んでリードを広げていった。

 A級は10人が年度を通じて総当たりで9局ずつ指し、藤井への挑戦権を争う。今期は広瀬章人九段(39)、伊藤匠2冠(23)がB級1組から昇級した。前期の糸谷哲郎九段(37)のように「昇級即挑戦」は過去10年で5人いることから、勢いのある2冠を本命視できるかも知れない。とはいえ、永瀬も昨年度は3棋戦で挑戦した。両者を軸とする戦いが望めそうだ。