ガソリン高騰に立ち向かう究極の1台? 『トヨタ・プリウス』で燃費の限界に挑戦 驚きの結果に【UK編集部コラム】
ガソリンと電気でどれだけ走れる?
燃料価格の高騰を喜ぶドライバーはいないだろう。特に長距離を走行したり、通勤時間が長かったりする人々にとってはなおさら大きな問題だ。1Lあたりのわずかな金額差も、積み重なれば無視できない負担となる。
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たとえ燃費の良いクルマを運転している場合でも、それは変わらない。そこで、筆者(UK編集部記者)が普段英国で乗っているトヨタ・プリウスPHEVの燃費性能を、日常使用で検証することにした。

トヨタ・プリウスPHEVで燃費チャレンジ AUTOCAR
まずはガソリンスタンドの敷地内から始める。ほぼ空の状態だったプリウスの40Lタンクを満タンにすると、60ポンド(約1万2800円)強かかった(先月は45ポンド=約9600円だった)。車載コンピューターには、これで751km走れると表示された。この数字は後で重要になるので、覚えておいてほしい。
次に、公共の充電スタンドへ向かい、PHEV用の13.6kWhバッテリーを約7ポンド(約1500円)、1kWhあたり48ペンス(約100円)で充電した。これで55〜65kmは電気だけで走行できる。もちろん、家庭用の3ピンコンセントや7kWのウォールボックスを使って自宅で充電すれば、もっと安上がりになるだろう。
普段通りの運転スタイルでテスト
今の計画は、2つのエネルギー源が枯渇するまで走り続けることだ。この数日間でいくつかの移動を予定しており、まずは通勤(往復約225km)、次にロンドンのガトウィック空港へのドライブ(約320km)、そしてイングランド西部ヘレフォードへ向かう(約420km)という用事もある。
ただし、トラックの後ろに張り付いて、スリップストリームにより燃費を極限まで追求するようなことはしない。普段の運転スタイルを一切変えるつもりはなく、準備として実際にやったことはタイヤの空気圧を調整しただけだ。予定通りいけば、ヘレフォードに向かう途中で給油が必要になるだろう。

ガソリンスタンドでトヨタ・プリウスPHEVに給油 AUTOCAR
このテストのもう1つの目的は、長距離走行におけるプリウスの実力を確かめることだ。プリウスが手元に来てからまだ数週間しか経っていないため、今回がこれまでで最も長い距離を、しかも多様な道路状況で走ることになる。
その答えが分かるまで、長く待つ必要はなかった。テストの序盤、A31幹線道路でフォー・マークスに近づいた頃、トヨタがこのクルマを「タクシー乗り場で見るクルマ」から「運転するクルマ」へと位置づけし直すために調整した点が感じられ始めた。力強さの気配が漂っているのだ。
力強く軽快な走り 想像以上に楽しい
以前は、このクルマの2.0Lガソリン4気筒エンジンと電気モーターは、控えめで飾り気のない組み合わせであり、特に高速道路の巡航速度域では快調に走っていた。しかし、曲がりくねった2車線道路に入ると、合計出力226ps、0-100km/h加速タイム6.8秒という、なかなか俊敏な性能であることを思い出した。
そこでアクセルを踏み込んでみた。小径のステアリングホイールと低いシートポジションのおかげもあり、なかなか楽しい体験だった。ふと、副編集長のクリス・カルマーが先日、プリウスの試乗後に鍵を返却した際に書いた短いレビューを思い出した。「プリウスがこれほど速く感じるはずがない」と。

トヨタ・プリウスPHEV(英国仕様) AUTOCAR
筆者の運転ぶりからして、このテストは早々に終了するだろうと思われた。スウィンドン近くのM4高速道路を走っている時、「残り約50km」という警告メッセージが表示されたからだ。しかし、これはヘレフォードからの帰り道であり、最初に給油してから約800kmも走った後のことである。正直、かなり驚いている。
優れた実燃費 悪露くべきクルマ
車載コンピューターには22.0km/lと表示され、給油後の総走行距離の39%が電気だけで行われたことが示されている。外部充電が切れたのは740km前なので、これはブレーキとエンジンの回生によるものであり、実に素晴らしい成果と言える。
総コストは1マイルあたり13ペンス(1.6kmあたり約28円)で、ガソリン価格が大幅に高騰している現在においては驚くべきものだ。もし、もっと安い家庭用充電器でプリウスを充電していれば、コストはさらに低くなっていただろう。

トヨタ・プリウスPHEV(英国仕様) AUTOCAR
一見すると、プリウスは退屈なクルマに見えるかもしれない。多くの人がそう筆者に語ってきたし、もっと刺激的なライバル車(フォルクスワーゲン・ゴルフGTEやホンダ・プレリュードなど)も存在する。しかし、トヨタの空力重視のデザインと巧妙な基本設計により、率直に言って驚嘆すべきものが生み出された。筆者はこのクルマに心から惚れ始めている。実に素晴らしいクルマだ。
