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最古参・最年長として55年間レギュラー出演した番組『笑点』を、2024年3月に卒業した落語家・林家木久扇さん。怪我や大病を乗り越え、88歳の今も現役で高座に上がり、仕事にプライベートに大忙しの日々を送っています。今回はそんな林家木久扇さんの著書『88歳! 元気な秘訣、教えます 人生は夕方からが美しい』から一部を抜粋し、明るくたくましい言葉をお届けします。

【写真】88歳の今もすこぶる元気!林家木久扇さん

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88歳の今も、日課を続ける理由は

途中でやめるのは素人。やる以上はずっとやる

続けていたことをやめてしまうのは素人だとわたしは思っていて。プロフェッショナルはずっと続けるからプロフェッショナルになれるんです。

わたしは「これと思ったらずっとやる」。子どものころから、「日課を続ける」ことを大事にしています。

たとえば新聞配達。小学生のころから高校まで続けました。毎朝の竹刀の素振りは高校から。漫画家の清水崑先生に弟子入りしてから、今もまだ絵を描き続けていますし、落語だって66年のキャリアで、88歳の今も現役です。みんな「続ける力」のおかげです。

どんな小さなことでも、自分で「やる」と決めたなら、コツコツと真面目に続ける。それが人生を生きることなんじゃないでしょうか。

日記も毎日つけています

日記も、ずっと続けています。

毎日何があったかとふり返ることで、明日もがんばろうという気持ちになる。


『88歳! 元気な秘訣、教えます 人生は夕方からが美しい』(著:林家木久扇/PHP研究所)

今は手帳の日割りのスペースのところに4〜5行くらい。毎日、寝る前にその日のことを書いています。

何年かたって読み返してみると面白いですよ。ああ、こんなことしてたんだ、と。自分のことなんだけど、「ばかだなあ、俺は」と笑えるのが面白い。

いつもそばにメモとペン

面白そうなネタを見つけたり、考えついたこと、気がついたことはすぐにメモできるよう、メモ帳とペンを手が届くところに置いています。

寝床の枕元にも置いてあります。夜中に何か思いついたり、面白い夢を見たら、書き留めておかないと忘れちゃいます。本を読んでいい文章だなと思ったものは写して書いておいたり、ちょっとしたアイデアなんかも書きつけます。要するに「黄金のジョーク集」です。

たとえばこんなだじゃれを書き留めています。

「トランプとかけてゲームができないと解く。その心はハートがないから」

「日本で最初にラーメンを食べた人はあの水戸黄門だそうです。体にいいから、という理由でしたが、どこにいいんでしょうか? 目と肛門」

「日中友好はわりばしから。割ると二本(日本)、折るとペキン(北京)」

人間関係は円満に限る

夫婦げんかはしません

自慢じゃありませんが、おかみさんはとてもよくできた人です。肝っ玉かあさんで、少々のことでは動じません。

わたしがスペインのバルセロナにラーメン店を出すと言ったときも、どんと構えたものでした。着物姿でスペイン人のシェフと一緒に餃子を焼いたりね。

なんと結局、7000万円の損害を出して、バルセロナから撤退したんですが、そういうときも驚かない。ふつうの女性だったら、パニックでしょう。それを「お父さん、宣伝費だと思ったら」と言ってくれたんです。

頭がよくて、心の広い人だから、けんかなんかしたことありません。そんなことしたら、一瞬で言い負かされちゃいますから。

夫婦円満のコツは、奥さんの言い分を聞くということだと思いますね。

落語家は“気”の商売。合わなければ逃げちゃえ

落語は“気”の商売です。その日その日のお客さんが陽気か暗いかもあるし、寄席の流れもあります。

わたしはお客さんを“塊”としてとらえます。重い、軽いで判断して、「今日のお客さんは重い(笑わない)」と思ったら、笑ってもらえるようにサゲ(オチ)の工夫をして、全体の空気をやわらげます。

お客をこちらから選ぶことはできないので、どんな“塊”のお客がきても、あらゆる手を使って、ウケルようにするのがプロの噺家です。

でも落語家同士はライバルですからどうでしょうか? さいわい、『笑点』メンバーとはつきあいも長いし、気が合っていて楽しかった。和気あいあいとした雰囲気は、みんなの気が合っていたからこそだったんです。

わたしは仲間の誰とでも仲良くできるんですが、もちろん、人間ですから苦手な人はいます。そういう人とはうまく間が保てないので、その人から逃げてしまうことも。

人間関係をよくしたかったら、できるだけ気が合う人とつきあう。嫌だなと思う人とは距離を置くのが正解なんじゃないですかね。

※本稿は、『88歳! 元気な秘訣、教えます 人生は夕方からが美しい』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。