自動車の車内操作は大型タッチスクリーンに集約される傾向がありますが、エアコンや音量調整など頻繁に使う機能まで画面内メニューに入ると運転中に操作しにくいという問題があります。メルセデス・ベンツは今後も大型スクリーンを搭載しつつ、直接操作したい重要な機能には物理ボタンを戻す方針を示しています。

Mercedes to reintroduce buttons - but stick with big screens | Autocar

https://www.autocar.co.uk/car-news/technology/mercedes-reintroduce-buttons-%E2%80%93-stick-big-screens



Mercedes-Benz commits to bringing back physical buttons | Drive

https://www.drive.com.au/news/mercedes-benz-commits-to-bringing-back-phycial-buttons/

イギリスの自動車メディアであるAutocarの取材に対し、メルセデス・ベンツの販売責任者であるマティアス・ガイゼン氏は、「デジタル面の作り込みを見せるため、今後の車両でも大型タッチスクリーンを使い続ける」と述べています。ガイゼン氏は顧客とつながるにはスクリーンの裏側でさまざまな機能をうまく動かす必要があると説明しつつ、顧客がすぐに操作したい特定の機能については画面を開かなくても押せる物理ボタンやスイッチを用意する方針だと発言しました。

また、ガイゼン氏はメルセデス・ベンツが物理操作系の扱いを変えたことも認めています。具体例として、ステアリング上のタッチ式パッドに代わり、物理的に回して操作するローラー式コントロールを戻したことを挙げました。



ガイゼン氏によると、顧客は物理ボタンを減らして操作をタッチスクリーンに集約する設計について「アイデアとしては良いが、自分たちには使いにくい」と伝えてきたとのことです。また、顧客調査でも「大きなスクリーンは好きだが、特定の機能には物理操作がほしい」という声が明確に示されており、メルセデス・ベンツは画面操作と物理操作を組み合わせる方向にしたと説明しています。

オーストラリアの自動車メディアであるDriveによると、今後登場するSUV「GLC」とCクラスにはダッシュボードのほぼ全幅を覆う39.1インチの大型ディスプレイ「MBUX Hyperscreen」が搭載される予定です。



その一方で、デュアルワイヤレス充電器の前には物理ボタンが配置され、ステアリングにも物理ボタンやスイッチが戻るとのことです。



また、Driveによるとアウディやフォルクスワーゲンは物理ボタンを置く場所を確保するために、ナビや音楽、車両設定などを操作する車内のインフォテインメント画面を小さくする方針を選んでいます。一方、メルセデス・ベンツは大型ディスプレイを小さくせずにそのまま維持した上で、必要な機能には物理ボタンやスイッチを追加する方針です。

さらに、メルセデス・ベンツは物理ボタンを戻すだけでなく、新型Cクラスのインフォテインメント画面に壁紙機能を用意するとのこと。ガイゼン氏は、一部のメーカーがより機能的なタッチスクリーンを選ぶ理由は理解できるとしつつ、顧客とつながるためにはスマートフォンのデジタル体験を車内にも取り込む方法を見つける必要があると説明しています。



ガイゼン氏は、約1メートルのシームレスな超高解像度スクリーンに壁紙や子どもの写真を表示できれば、内装をハードウェア面だけでなくソフトウェア面でも自分好みに変えられると述べました。