高市総理が2026年度中の実現を目指す「食料品の消費税率ゼロ」。しかし、事実上、間に合わない公算が大きくなる中、与党幹部からは1%に前向きな声も出ている。

【映像】食料消費税ゼロの副作用(5秒でわかる詳細)

 そもそも食料品の消費税率ゼロは必要なのか。『ABEMA Prime』では、ゼロにすべきと考える中道改革連合の伊佐進一衆議院議員とともに考えた。

■福祉政策としての「食料品消費税ゼロ」

 伊佐氏は、食料品の消費税率ゼロについて「我々はやるべきだと思っている。元々8と10の、2%の差のためだけにこんな大変なことやってるわけじゃない」と語る。

 さらに「私たちが掲げた公約は物価高騰対策ではない。物価高騰なんて、円安になるとか物価が毎年3%、5%と上がっている中で、ここを8%から0%に下げたとしても1年で終わる。だから、私たちがやれと言ったのは福祉政策だ」と強調した。

 伊佐氏は、生きるために最低限必要な「食べる」という行為に、8%の高い税率をかけている国は珍しく、他国では軽減税率により2%や0%に切り分けられている現状を指摘した上で、「日本だけ極端に高い。ここは福祉的な意味で恒久的に下げるべきだというのが私たち中道の公約だった」と述べた。

■飲食店への打撃

 一方で、元経産官僚で餃子店オーナーの宇佐美典也氏は、「私は飲食店を運営しているから、反対せざるを得ない」といい、「飲食店で食べるのと、弁当をコンビニで買って食べるので、消費税10パーセントの差がそのまま出る。そうなれば、外食に行かなくなる。特にランチは壊滅的な影響が出ると思う。家庭を持っている人は、国も贅沢だと認めたことで外食を控えるようになり、夜も厳しくなってくる」と危機感を示した。

 さらに、「仕入れが0%になれば飲食店が納める消費税が大きくなり、納税が困難になって廃業する店が出る恐れがある。また、テイクアウトは0%で店内飲食は10%という差を悪用し、他店で買ったものを持ち込めるバーが流行して、真面目な店が干上がることが目に見える」と続けた。

 これに対し伊佐氏は「現場の声を聴きながら丁寧にやらなければならないのは間違いない。外食に関しても、本来は軽減税率を適用すべきだと個人的に思っている。サービス料を取るような店と切り分けるなど、やり方は色々ある」と応じた。

■財源と2年間限定という期限の是非

 伊佐氏は、財源について「政府が持っている基金などのタンス預金を運用し、その利回りを活用することで毎年4兆円から5兆円は確保できる」との試算を示した。

 宇佐美氏は、現在政府が検討している「2年間限定」という期限について、「2年後に戻す議論になった際、業界として政治家にお願いしに行かなければならなくなる。それが利権になるのが嫌だ」と厳しく批判した。

 伊佐氏は、「消費税を下げれば一時的に買い控えが起き、上げる前には駆け込み需要が起きるため、景気にもいいインパクトを与えない。やるのであれば恒久的にやらなければならない」との考えを述べた。

(『ABEMA Prime』より)