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退職するときに退職代行サービスを使うことが増えるなど、働き方でも何かと話題となるZ世代。そのZ世代にまつわる新しいワードが出てきている。

まず、「残業厳禁」「仕事を任せない」「しからない」といった、新人に配慮が行き過ぎて成長ややりがいを阻害する行為を「ホワイトハラスメント(ホワハラ)」という。上司や先輩社員からすれば、今は何でもハラスメントと言われてしまうため、強く言えない時代であり、だったら「自分がやった方が早い」と考えてしまう人もいるだろう。パワハラ防止法を意識したハラスメントへの恐怖や事なかれ主義が背景にありそうだ。

ただ、新人・若手だからという理由で責任あるプロジェクトから外したり、ミスをした際に具体的なフィードバックや改善策を示さないというのは、上司や先輩社員のリーダーシップ不足であり、コミュニケーション下手である。

マイナビ調査によれば、入社1年以内の中途社員の13.6%がホワハラだと感じた経験があるそうで、そのうち71.4%は1年以内に転職したいと思っているようだ。

Z世代の7割が静かな退職

次に、「静かな退職」。心の中ですでに退職していて、仕事への熱意や意欲は持たず、定時で帰り、必要最低限の仕事しかしない働き方をこう呼ぶ。ホワハラを受けた若手が「ここでは成長できない」と諦め、静かな退職に至るケースが増加している。

マイナビが正社員を対象に行った調査では静かな退職を実践しているとした割合は46.7%に上り、年代別では20代・30代の約半数が該当すると答えた。

さらに深刻なのがZ世代の数字だ。人材サービス大手のアデコが2025年6月に実施したX・Y・Z世代の就業者2050人を対象とした調査によると、「仕事への熱意や意欲はないが、必要最低限の業務はこなしている」状態にあると回答した就業者は全体で67.7%に上り、なかでもZ世代は7割以上となる71.4%が「静かな退職」状態にあった。

新入社員の早期離職や静かな退職は、Z世代の怠慢ではなく「納得できない環境からは即離脱する」という合理的判断の表れと考えるべきだろう。昭和型の上下関係や曖昧な指示は令和世代には通用せず、今は「対話」と「役割の明確化」が不可欠だ。

日本も「会社が人を選ぶ」時代から「人が会社を選ぶ」時代へと劇的に変わった。Z世代は会社内の昇進より“市場価値の向上”を重視しているため、企業側も“選ばれる側”であることの意識転換が求められている。

文/横山渉 内外タイムス