メ~テレ(名古屋テレビ)

中東情勢の悪化は、私たちの食卓にも影響を与えています。

岐阜県内の豆腐店では、苦渋の決断となる「値上げ」に踏み切ります。

創業81年の岐阜県揖斐川町の老舗豆腐店「弓削銘水堂」。

伊吹山の伏流水と地元産の大豆を使い、昔ながらの製法にこだわった豆腐が人気です。

しかし今、創業以来最大の危機に陥っています。

「このままいくとGW明けにはなくなるパックです。ある種のパックの豆腐は、スーパーから消える」(弓削銘水堂 弓削智裕 代表取締役)

イラン情勢の影響で、プラスチックの原料となる石油製品「ナフサ」の価格が高騰。

豆腐パックのメーカーからは、値上げの通知が届きました。

5月から1パックあたり1.6円の値上げです。

パックやフィルムの値上げで、年間約300万円のコストアップとなります。

豆腐パックの在庫を見せてもらうと…。

「いつもは天井までいっぱい積んでいるが、在庫が5割減。かなり減っている」(弓削さん)

さらにパック詰めなどの際に使う手袋も、ナフサ由来。

2カ月分の在庫は残っていますが、今後新たに調達できる見通しは立っていないということです。

燃料も高騰「もう限界を超えている」

加えて、燃料費の高騰も追い打ちをかけます。

「蒸気でたく窯。灯油ボイラーだが、灯油は140%ぐらい値上げ。もう限界を超えている」(弓削さん)

豆腐づくりに欠かせないあらゆるものの値上げに、価格転嫁は免れない状況です。

「清らかな水で冷やされた豆腐が並ぶ店内ですが、ここには『断腸の思いで、5月1日より値上げします』との案内があります」(記者)

弓削銘水堂は、5月1日からすべての豆腐商品を20円前後値上げすることを決めました。

冷奴が食べたくなる季節を前に、苦渋の決断だったといいます。

「消費者が正当な価格を支払うのは当然かなと思う」(客)

「ここまで影響があるんだなと思った。主婦としてちょっと困るかな」(客)

「利益が相当圧縮されて今期赤字が出ると思っているが、やめるわけにはいかない。少しでも価格を抑え、お客さんに喜んでもらえる豆腐を作り続けたい」(弓削さん)