高市早苗首相の公式Xより

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高市首相は21日、東京・九段北の靖国神社に真榊を奉納。参拝に関しては、中国や韓国の反発を回避するため見送った。

靖国神社では21日から春の例大祭が開催されている。高市首相は「内閣総理大臣 高市早苗」の名前で真榊を奉納した。春の例大祭は23日までとなっているが、期間中の参拝は見送る方針だ。

過去には終戦の日や春秋の例大祭に合わせて参拝していたが、首相就任直前だった昨年の秋季例大祭では参拝せず、私費で玉串料を納めていた。高市首相は昨年、靖国神社への参拝に関し、「どのように慰霊するのか、平和をお祈りするかは適時適切に判断をさせて頂く」と発言している。

首相による靖国神社参拝は、以前から問題になることが多かった。近年では石破茂氏や岸田文雄氏は参拝せず、例大祭で真榊を奉納している。石破氏は、月刊誌「論座」(朝日新聞社、2008年廃刊)の2006年8月号で、「そういうところに総理が参拝されることが問題」とコメントしている。

2022年に街頭演説中に銃撃されて命を落とした安倍晋三氏は、在任中だった2013年に参拝している。これを受け、中国や韓国は反発。さらに、米政府も「日本の指導者が隣国との緊張を悪化させる行動をとった」などと非難した。第1次政権時に参拝を実現できなかった安倍氏にとっては悲願であったが、国内外からの批判は厳しかった。

参拝に積極的だったのは小泉純一郎氏だ。小泉氏は、在任中だった2001年から2006年までの6年間、毎年参拝した。参拝の理由として「戦争に行かざるをえなかった人へ敬意と感謝を捧げるため」などと述べている。

首相の靖国神社参拝が問題となるのは、A級戦犯が合祀されているためだ。また、憲法が定めている政教分離に抵触するという指摘もある。高市首相の真榊奉納に関し、中国政府は「歴史の正義を冒とくする行為」「被侵略国に対する挑発だ」などと非難。韓国外務省も、「深い失望と遺憾の意を表す」とコメントし、高市首相の真榊奉納を批判した。