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よくない求人ってあるのね。

ソフトウェアエンジニアのみなさんには朗報かもしれません。ある採用分析企業の最新調査によると、「AIによる雇用大崩壊」はまだ現実のものとはなっていないようです。

「AI失業」の悪夢は、まだ来ていない?

Business Insiderが報じたTrueUpのデータによると、ソフトウェアエンジニアの求人数は年初から30%増加しているのだとか。

これは、AIが人間の仕事を奪っているという考えに対する重要な反証材料になりそう。でも、「プログラマーだけど、そんなに楽観視できるような状況じゃない」と感じる人もいるはずで、実際にその肌感には正当な理由があるそう。

2月に流れた「終末予言」の余波

去る2月に、株式市場で“極めて合理的かつ事実に基づいたある出来事”に関連して、売り注文が一時的に殺到しました。Substackに投稿されたAIと雇用喪失に関する推測的な記事の影響でした。

その記事のタイトルは「2028年の世界的な知能危機(The 2028 Global Intelligence Crisis)」で、Citrini Researchという分析会社によるもの。

記事は、「もしアメリカの失業率が10.2%に急上昇し、その主な原因がAIによるホワイトカラー職の置き換えだとしたら?」と問いかけました。これは、投資家がヤバいと感じるには十分のよう。記事で言及された企業や分野の株価が暴落して、Citrini Researchの創業者が弁明する騒ぎに。

そんな騒動があった一方で、TrueUpのレポート公開時点では、関連する求人が6万7000件あったそうです。これは過去3年以上でもっとも多い数値で、底をついた2023年の2倍以上にあたります。

データの光と影

ただ、今こそこのようなレポートは「すべてが順調だ」というサインではなく、興味深いデータポイントとして捉えるべきでしょう。

たとえTrueUpが指摘するように求人件数が急増しているとしても、ソフトウェアエンジニアリングに限らず、あらゆる分野の求職者の体験報告に基づいて考えるなら、近年「ゴーストジョブ(実在しない求人)」と自動化された人事プロセスによって求人の質が落ちていることを念頭に置くべきでしょう。

Atlanticのアニー・ロウリーはこの状況について、「若者がChatGPT作成した応募書類を人事がAIを使って読み、結局誰も採用されない」と報じています。

The Guardianは、「採用プロセスは比喩としても、文字通りの意味でも機械化されすぎていて、最終的に採用されるのは単にシステムを巧みに利用することに長けた人たちに過ぎないとしか思えません」と指摘します。

バイブコーディング効果がソフトウェア増を呼ぶ

そして、いざ手に入れた仕事も、プログラマーたちがかつて思い描いていた内容とは違うかもしれません。AIツールがソフトウェアの総量そのものを押し上げている可能性も浮上しています。

たとえば、AppleのApp Storeにおける新規アプリ数は、2025年には30%増加しました。そしてさらに、 2026年の第1四半期には23万5800件の新規アプリが登録され、前年同期比で84%も増加しています。

The Informationは、これを暫定的に「バイブコーディング効果」によるものと分析しています。プログラミング言語の知識がなくても、AIに任せればなんとなくそれっぽいコードを書いてくれるので、なんちゃってプログラマーが増えたんでしょうね。

昨年、Googleに所属する匿名のソフトウェアエンジニアは、ニュースレター「Blood in the Machine」で次のように語っています。

これらすべてがソフトウェアの品質低下を招くことになるでしょう。「誰でもコードを書ける」というのは、理論上は聞こえがいいかもしれませんが、質の悪いコードが大量に生産されれば、それを求めていなかった人々や、これまでソフトウェア業界を信頼してきた人々を含め、誰もが被害を受けることになります。

実際に「バイブコーディング効果」はもう雇用を生み出しているのかもしれません。ただ、だからといって、世界がそれを歓迎すべきかどうかは、また別の話です。

「バイブコーディング効果」によるソフトウェアが増えている影響で、バイブコーディングを修正する専門職まで誕生してしまっているのは、なんとも皮肉なものですね…。

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