スキージャンプ・二階堂蓮への『報奨金1500万円』贈呈式にJOCが”お叱り”の『異常事態』

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報奨金は1500万円

冬季五輪での日本史上最多となる24個のメダル獲得に沸いたミラノ・コルティナ五輪。期間中に3度の感動をもたらしたのが、スキージャンプの二階堂蓮(24)だ。

冬季五輪選手の所属先としては聞き馴染みのない『日本ビール株式会社』にもおおいに注目が集まり、同社も二階堂の功績に対して報奨金1500万円を奮発。太っ腹な対応を見せ、贈呈式には多くのマスコミも集まり、その模様が一斉に報じられた。ところが現在、一部の記事が見られない事態となっている。いったい何が起きたのか。

男子個人ノーマルヒルでの銅を皮切りに、混合団体でも銅、ラージヒルでは銀メダルを手にした二階堂。ラージは1本目で首位に立っていただけに競技後は悔しさをにじませたが、初の五輪で見事なフライトを描いた。

父・学さんも同競技で世界選手権に出場した親子鷹だが、高校卒業後は所属企業が見つからず、’21年3月には進学した東海大学を競技に集中するために中退。田植え作業のアルバイトで活動費を稼ぐなど苦労も経験した。

「そんなときサポートに名乗りを上げたのが日本ビールでした。’22年5月にスキー部を立ち上げたばかりですが、内田茂社長はアルペンの選手として全国レベルで活躍した経歴を持ち、これまでもスキー界にさまざまな形で支援をしてきた人物。

スキー部の顧問には知人でもある冬季五輪日本人初メダリストのレジェンド・猪谷千春を招聘するなど、初の所属選手となった二階堂の成長を後押ししてきたんです。内田社長の喜びもひとしおでしょうね」(スポーツライター)

2月24日に行われた贈呈式のマスコミ向けリリースは前夜だったという。

「それでもテレビ、新聞、多くの社が今大会のヒーローの明るいニュースを届けようと式に集まりました。開催が急だった理由は、二階堂がオーストリアで開催されるW杯男子個人第21戦のバートミッテルンドルフ大会に参戦するためにすぐに日本を離れなければならず、その日しかなかったからだそうです。

二階堂は日本ビールへの感謝を口にし、JOC(日本オリンピック委員会)、全日本スキー連盟から贈られるものも含めた報奨金の使い道については冗談交じりに『今後の生活を考えて、早いうちに札幌あたりに土地を買っちゃおうかなと思ったりしますね』と話して、その場を盛り上げてもくれました」(五輪担当記者)

式の様子はすぐにテレビ局の夕方の番組やネットニュースなどで報道されたのだが……。

「記事を取り下げてほしい」

「その日の夜のうちに各社に日本ビールから記事を取り下げてほしいとの連絡が来たそうです。とにかく平謝りで、事情を聞くとJOCから“お叱り”を受けたというんです」(前出・スポーツライター)

問題視されたのはIOC(国際オリンピック委員会)が定める「アンブッシュマーケティング」だった。

「簡単に言えば、不正便乗商法。五輪の公式スポンサー以外の企業などが五輪ロゴを勝手に使用したり、大会と関係があると思わせて利益を得るのを許さないということです。

東京五輪のときも国体開催を控えていた三重県知事が、国体のPRバッジを着けたまま五輪関連イベントに出席しようとしたところ大会組織委員会から外すように注意されるなどJOCはシビアに目を光らせている。

つまり、2月25日に行われた日本選手団の解団式が終わるまでは、二階堂の贈呈式はしてはならなかったわけで、日本ビールはそれを把握していなかったようです。フィギュアスケートペアで金メダルに輝いた三浦璃来・木原龍一の『りくりゅう』が解団式翌日の26日、所属する木下グループから2000万円ずつの報奨金をもらったことを紹介する記事は今もいくつも見られます。

たしかに日本ビールに落ち度があり、JOCがスポンサーの権利を守るというのも当然なのですが、わずか2日違いでこんなにも差が生まれてしまうとは……」(同前)

W杯バートミッテルンドルフ大会は飛行機トラブルの影響などで欠場を余儀なくされ、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃でフライト経由地のドバイで足止めされる不運が続いても、めげるどころか世界の平和を願う二階堂。

今後もビッグジャンプでメディア露出を増やしてもらいたい。