「もう期待しない」若手社員が“静かに退職”していく職場の特徴【あなたの違和感は正しい】
2万人をみてきた組織開発コンサルタント・勅使川原真衣氏の著書『組織の違和感 結局、リーダーは何を変えればいいのか?』がついに刊行。発売直後に大重版となり、坂井風太氏も「革新性がある」と絶賛した同書の刊行に寄せて、ライターの小川晶子さんに寄稿いただいた。(ダイヤモンド社書籍編集局)
消えた「仕事への情熱」
「入社したときは仕事に情熱を持っていたけど、職場に意地悪な先輩がいて。
いくら頑張ってもダメなんだってわかってから、仕事はお金のためと割り切ってる。
言われたことだけやって定時に帰る。そうじゃないと心と身体のバランスが崩れるから」
理系の大学を出て、人気職に就いた知人A子の言葉だ。
体調を崩して休職をしたこともある彼女に対し、「そうだよね」としか言えなかった。
静かな退職
近年、「静かな退職」という言葉が話題になっている。
勤務は続けているものの、積極的な姿勢はなく最低限の業務を淡々とこなすのみという働き方のことだ。
表立って不満を言ったり、トラブルになったりはしないが、心は離れている。
とくに若者世代に広がっているというが、組織にとっても本人にとっても喜ばしいことではないだろう。
A子のように、本当は情熱も能力もあるのに、自分を守るために静かな退職を選ばざるをえないのだとしたらやるせない。
言いたいことを言えない「静かなチーム」
組織開発コンサルタントの勅使川原真衣氏は、『組織の違和感』の中で「静かなチーム」の問題を指摘している。
不満を言わず、トラブルは起こらず……に見えて、実は違和感だらけの職場。
それぞれが感じたことを素直に言い合うことができないのだ。
「これを言っていいのかな」「あれは聞かないほうがいいかな」と疑心暗鬼になって、相手に率直に尋ねることなく、結果的に「決めつけ」が横行しているのが、多くの職場の現在地ではないかと思っています。
――『組織の違和感』p.35より
「言っても無駄だ」と思わされているのが問題
何も言わないからといって、不満がないわけではない。
「言っても無駄だ」と思わされているのが問題であり、それが続くチームがうまくいくはずがないのだ。
本書は、チームの力を最大限に引き出すため、職場の違和感を解消する方法を紐解いている。
A子が意地悪に感じたという先輩が実際にどうだったのかはわからないが、組織の中に「違和感を素直に話し合える雰囲気」があれば違っただろう。
それぞれの人が前向きに、能力を活かしていける職場になるといいと思う。
(本稿は、『組織の違和感 結局、リーダーは何を変えればいいのか?』の発売を記念したオリジナル記事です)
