プロ初勝利を挙げ笑顔を見せる寺西(撮影・立川洋一郎)

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 「オリックス7−3巨人」(13日、京セラドーム大阪)

 大仕事を果たした。オリックスのドラフト2位・寺西成騎投手(22)=日体大=が巨人戦で交流戦初先発&本拠地デビューし、制球に苦しみながらも5回1失点。パ・リーグ新人では最速となるプロ初勝利をマークした。

 「試合前から少し緊張感がありましたし、立ち上がりは力みが出てしまった。落ち着きを取り戻すまで少し時間がかかってしまったけど、投げていくごとに徐々に良くなった」

 初回から3イニング連続で得点圏に走者を背負いながらも、奪われたのは初回の1点のみ。プロ初登板初先発となった5月15日の日本ハム戦(エスコン)も制球に苦しみながら3回無失点。2軍調整を経て今回、名を挙げる絶好の機会が巡ってきたが、プロ2戦目で白星をもぎ取った。

 石川県出身の星稜OBで、「雲の上の存在」と話す大先輩の松井秀喜氏(元巨人、ヤンキースなど)とは小中高同じという、珍しい間柄。登板前から「すごく夢見てきた舞台なんで存分に味わって楽しみたい」と腕を撫していた通り、昨年のセ・リーグ覇者に存在感を見せつけた。岸田監督からは「まだまだこれから。どんどんいろんなことを覚えていきますから」と評されたが、そこは百も承知だ。

 「早く1勝したい思いもありましたが、またアピールして2勝目をつかめるように取り組んでいきたい」。チームは2位浮上。頼もしい新戦力の今後に注目だ。