絶対失敗しない「貝の砂抜き」死んだ貝の見分け方は?アサリは3時間 ハマグリは6時間以上「海水を持ち帰る」のがコツ
大型連休、潮干狩りに出かける人も多いですね。
潮干狩りで採ってきた新鮮な貝。「砂抜き」に失敗すると台無しです。
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生物に詳しい東洋産業の大野竜徳さんに、砂抜きの方法を教えてもらいます。
(東洋産業 大野竜徳さん)
「ひと手間加えてジャリッとおさらば。貝の砂抜き術をご紹介します」
「あまり砂をかんでいない貝もいますが、砂抜きをすると貝が吸い込んでいた汚れも吐いてくれるので、ちょっと面倒ですが、おいしく食べるため、と考えて手間を惜しまず準備しましょう!」
潮干狩りの「現場」からすでに始まっている
(大野さん)
「まず、潮干狩りに出かけて貝を持ち帰るとき、ここからすでに準備は始まっています」
「持ち帰るときのコツは2つ」
・海水を持ち帰ろう
「採れた量によりますが、後で砂を抜くためにこれが重要!
2リットルペットボトルに数本、貝がいた場所の海水を汲んで帰ってください。バケツに入れた貝が漬かるくらい、を2回分くらいあるといいですね」
「二枚貝は生き物です。突然環境が大きく変わると貝が警戒してふたを閉じたまま動いてくれなくなります。砂を気持ちよく吐いてもらうには貝がいた場所の海水が一番です」
・水につけっぱなしはダメ、いったん水から上げて冷暗所で持ち帰ろう
「海水の中にいた貝だからといって、水につけたまま持ち帰るのはNG。かといって乾燥も苦手なので、バケツの中に放置で持ち帰るのは良くないです」
「温度がコロコロ変わるのも貝にとってはダメージです。ザルや網に入れて、発泡スチロールやクーラーボックスで持ち帰るのが良いです」
「できればタオルや新聞紙、キッチンペーパーを海水で濡らしてザルや網を覆っておくと、乾燥もせず、薄暗い環境でストレスがかかりにくくなります」
「保冷剤も使って冷やしすぎず、暑くなりすぎないよう意識しましょう」
「砂抜き」の前に…死んだ貝の見分け方
(大野竜徳さん)
「さてさて、おうちについたらいよいよ砂抜き…ちょっとその前に貝の健康診断をしましょう」
「死んで泥が詰まった貝は開いた瞬間に料理を台無しにします。さらに死んだ貝は腐るのも早く、うっ…となるにおいを発し、食中毒の原因にもなりかねません。こんな死んだ貝をまずは取り除きましょう」
「見分け方をご紹介します」
・見た目チェック!
「貝殻が微妙にずれて開いているもの、割れてぬめっているような貝は捨てましょう」
「死んだ貝は自然に口が開くことが多く、口が半開きでつついても閉じようとしないものも死んでいると判断します」
・匂いチェック
「死んで腐った貝は強烈な生臭さや腐敗臭がします。生きている貝は、潮の香りのようないい匂いがしますが、貝は死にかけた時からすでに腐敗臭を漂わせ始めます。嗅いだ瞬間にうっ…とくる貝は、潔く捨てましょう」
・手触りチェック
「健康で生きている貝は中身がしっかり詰まっていて重みがありますが、死んでいる貝は、生きているものに比べて持ったときに妙に軽かったり、ふにゃっと開いたりします」
「貝の合わせ面のふちに軽く爪をひっかけて開くものは捨てましょう。ザルに当てて軽く振ると、貝殻の中でシャリシャリ、そんな空洞音があるものもダメです」
・調理後、開かない or 開いたあと臭うものに要注意
「泥が詰まった貝は加熱しても開きません。気づかず調理してしまったとき、ほかの貝が開いても開かない貝は捨てましょう」
「開いた瞬間に腐敗臭や茶色い液体や泥が広がったら…残念ですが料理は台無しです」
「砂抜き」 海水がない場合は水道水1リットルに塩大さじ2杯
(東洋産業 大野竜徳さん)
「貝の健康診断も無事終わり、ここからようやく砂抜きと仕上げに移ります」
「6つのコツがあります!」
・直射日光や風の当たらないところに置く
「直射日光が当たらず、エアコンの風も当たらない場所がいいですね。玄関先など、薄暗くて落ち着く場所にバケツや発泡スチロールを準備します。新聞紙や光を通さないプラスチック板でふたをするとなおよいです」
・持ち帰った海水の温度に合わせる
「海水は、大体20~25℃くらい。バケツや発泡スチロールに海水を移して温度を合わせます。冷やしすぎたり温めすぎたりすると砂を吐いてくれません。手を漬けて、私たちが入るプールにしては少しひんやりかな?くらいがいいです」
「温いお風呂くらいになったら貝には暑すぎます。海水を入れてみて、貝が漬からないようなら、塩水を追加します」
「海水くらいの濃さを目指すと、1リットルの水に大さじ2杯弱くらい。水は水道水がいいです。ミネラルウォーターなどはよくありません」
「ちょうどよさそうな温度になったら準備OK」
「ちなみに、日本でよく食べられているおなじみのシジミはヤマトシジミといわれる海水よりちょっと薄い汽水域を好みます」
「海水より気持ち薄いくらいがよいのですが、逆に真水だと急速に弱りますので要注意!」
アサリは3時間 ハマグリは6時間以上
・エアレーションをしよう
「貝をつける前に、エアレーション(いわゆる「ぶくぶく」)をするのが大切です。貝も生き物、呼吸をします」
「長時間つけておくと酸欠になり、口を開いてぐったりしてしまうので、エアレーションをすることで元気に砂を吐いてくれます」
「エアレーションすると周りに海水が飛び散るので、深めの容器にいれておくといいです」
「淡水魚や熱帯魚を飼育しているおうちであればお持ちのおうちもあるでしょうが、釣具屋さんやホームセンター、ペットショップなどで手に入ります」
・貝はザルなどに入れると吐いた砂を再び吸いにくい
「貝はゴロゴロっと入れてもよいですが、ザルなどに移しておくと沈んだ砂を再び吸いません」
「水替えの時にもザルに入れておくと一気に上げることができるので便利です」
・アサリは3~6時間 ハマグリは6~12時間
「元気な二枚貝はしっかり砂を吐いてくれます。アサリ、シジミ、マテガイだと3~6時間、ハマグリだと6~12時間、砂を吐きにくいといわれるシオフキなどは12時間~24時間が目安になります」
「砂抜きには時間をかけなければいけないので貝に生きてもらうにはやはりエアレーションは重要です。しっかり時間を確保することで砂をしっかり吐かせましょう」
「とはいえ、すっかり忘れて長時間が経過すると、水が汚れてしまい、貝が死んでいきます。ときどき確認し、水が濁ってきたら交換しましょう」
「長く置くと再び砂や汚れを吸ってしまうので、濁りやにおいが気になったら水替えをしましょう。水替えが面倒、ということであれば、あくを掬うように表面に浮いた汚れを取ったり、キッチンペーパーを水面に浮かべて吸わせるのもいいですね」
「それでも濁るようであればやはり水替えがいいですね。汚れた水をまた貝が吸ってしまうので、はやる気持ちも抑えて臭みが抜けてくれることを期待しましょう」
・砂抜きの後の最後のひと手間、“塩抜き”
「ここまでやると砂抜きはばっちり!最後に塩味を抜いて味を整えるひと手間加えるとさらにおいしくなります」
「海水から上げて、ザルに並べて、30分~60分そのまま放置しましょう。この時も新聞紙などをかけて暗くしておくことがポイントです」
「いったん海水から上げたらもう水には触れないよう、ザルごと置いておくのがいいです。海水も吐かせることで味がぐっとまろやかになります!」
「おいしい料理はおいしい材料をそろえるところから始まっています。貝に一日快適に過ごしてもらう、あるいは上手に飼ってみる、くらいの気持ちでやってみるとうまくいくでしょう」

