台湾に本社を構える世界最大の半導体生産企業「TSMC」は、日本やアメリカ、ドイツなどでの工場建設を進めています。新たに、TSMCのシーシー・ウェイCEOが「台湾以外の工場での半導体生産を希望する顧客」に対して割増料金を設定する方針を示しました。

TSMC Reports First Quarter EPS of NT$8.70

https://pr.tsmc.com/english/news/3131

Taiwan Semiconductor Manufacturing Co Ltd (TSM) Q1 2024 Earnings Call Transcript | Seeking Alpha

https://seekingalpha.com/article/4684432-taiwan-semiconductor-manufacturing-co-ltd-tsm-q1-2024-earnings-call-transcript

TSMC to charge premium for making chips outside of Taiwan, including its new US fabs, CEO says | Tom's Hardware

https://www.tomshardware.com/tech-industry/tsmc-to-charge-premium-for-making-chips-outside-of-taiwan-including-its-new-us-fabs-ceo-says

TSMCは2024年第1四半期(1月〜3月)の決算報告会見を2024年4月18日に実施しました。会見では当四半期の売上高が5926億4000万台湾ドル(約2兆8162億円)、純利益が2254億9000万台湾ドル(約1兆715億円)だったことなどが発表された後、ウェイCEOと会見参加者による質疑応答が実施されました。

質疑応答の中で、ウェイCEOは「海外ではインフレや電気代の上昇など、コストに関する課題が生じています。我々は、コストの負担を顧客と共有することを期待し、すでに顧客との交渉を始めています」「台湾以外の半導体工場では、地域の柔軟性も含めた価値を提供したいと考えています。顧客が台湾以外の工場での生産を希望する場合、我々は割増料金を設定します」と述べ、日本やアメリカなど台湾以外の地域での半導体生産を求める顧客に対して通常よりも高い料金を要求する方針を示しました。

ウェイCEOは「台湾以外の工場での半導体生産」を希望する企業がどれだけ存在するのかは明かしていませんが、すでにAppleのティム・クックCEOが「AppleシリコンをTSMCのアリゾナ工場で生産する」と宣言しています。

TSMCがアリゾナ州に3nmの半導体工場建設計画を発表しAppleのティム・クックCEOは「Appleシリコンをアリゾナ州で製造する」と明言 - GIGAZINE



なお、日本やアメリカにおけるTSMCの工場建設計画は着々と進んでおり、2024年2月24日には熊本の第1工場で開所式が開催されました。さらに、TSMCは熊本に第2工場を建設することも発表しているほか、アメリカのアリゾナ州に3番目の工場を建設することも発表。さらに、日本に半導体パッケージング工場の建設を検討していることも報じられています。

一方で、TSMCは当初は2024年に稼働開始予定だったアリゾナ工場の稼働開始時期を延期しているほか、コスト上昇の影響で関連企業によるサプライチェーン構築に遅れが生じていることも明らかになっています。

TSMCが日本での半導体パッケージング工場の建設を検討中との報道 - GIGAZINE