世界は半導体の「大競争時代」TSMC開所式から2日 駅は混雑し工場周辺は渋滞 今後の展望は?
24日、開所式を迎えたTSMCの熊本第一工場。世界が注目する工場が始動しました。
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これから街はどのように変わっていくのでしょうか。開所式から2日たった午前7時半のJR原水駅です。列車が到着するとホームはたくさんの人であふれていました。
そのほとんどがTSMCの工場やセミコンテクノパークにある企業で働く人たちです。
「最近(通勤する人が)増えてきていますねだいぶ」
「渋滞の影響が大きいと思うので渋滞解消が一番やってほしいことかなという感じはあります」
そして午前8時半、彼らがバスで向かった先ではマイカー通勤する人たちの車で混雑が始まっていました。
TSMCの工場周辺では交通渋滞が今も課題となっています。
ついに動き出す巨大工場
熊本に大きな変化をもたらすTSMC。国内の第1工場がおととい開所しました。
記者「TSMCの開所式に伴い、国外のメディアも集まってきています」
開所式には齋藤健経済産業大臣のほかトヨタ自動車やソニーグループのトップも出席。この顔ぶれの前でTSMCの劉徳音会長が意気込みを述べました。
TSMC 劉会長「現地調達を活用し、強力な半導体サプライチェーンを構築して参ります」
第1工場では、今年の年末までに半導体の量産を始める予定で自動車や電化製品に使用される回路線幅12~28ナノの製品が作られます。
地元を代表して、蒲島知事は…
「県庁一丸となってスピード感を持って、様々な課題に対応して参ります」
また、式では県内に建設予定の第2工場について齋藤大臣が財政支援を正式に表明しました。
齋藤大臣「経済産業省として財政支援を行う旨決定したことを発表させて頂きます」
補助金は最大で7320億円で、TSMCは第1工場と合わせると政府の支援は最大1兆2000億円となります。
齋藤健 経済産業大臣「半導体製造能力の確保に向けて、世界各国が巨額の予算を投じる、いわば大競争時代を迎えている」
桁違いの経済波及効果が見込まれる中、地元への影響は?
建設ラッシュに土地問題も
TSMCの開所に地元の人たちは…
【人流増加・地域の活性化に期待】
「総合的にみたら良いんじゃないですかね人は増えるし、便利になるし」
【税収増への期待】
「税収とかが上がってくると思うので、そいうところがちゃんと反映されれば」
TSMCの第2工場も含めた県内での経済波及効果は2030年までで10兆5000億円以上と見込まれています。その効果の広がりは工場ができた菊陽町にとどまりません。
隣の大津町ではTSMCの進出が明らかになって以降、半導体関連企業を含め、およそ30社が進出しています。
大津町商工会の松永会長は勢いを感じています。
大津町商工会 松永幸久会長「(アパート・マンションが)2000所帯近くが予定されているのではないか」
今、大津町ではマンションやアパートの建設ラッシュです。
記者「工事があっているのは?」
大津町に住む男性「あれはアパートたい」
こちらの男性はおよそ3000平方メートルの土地にファミリー向けのアパート4棟を建設しています。
「この辺りの界隈もあちこちに土地を探している。不動産屋が」
そして住まいだけでなく新たな半導体関連工場の進出も見込まれていて農業とのバランスに影響が出始めています。
古庄農場 古庄寿治 会長(68)「本当にここにそういう施設ができるのであれば、一気に7ヘクタール無くなるということですので、困っています」
TSMCの工場から5キロほど離れた場所で酪農を営む古庄さんです。
去年12月、ウシのエサ用のトウモロコシを育ている農地を半導体関連工場の建設地として購入したいと不動産会社から話がありました。
建設地に関係するのはおよそ6万6000平方メートル。年間に必要なトウモロコシの半分を栽培する広さですが、借りている土地も多く建設反対は難しいといいます。
古庄 会長「(周りで)農業リタイアして私たちに畑を貸している方もいっぱいいらっしゃる。そういう方が土地を売ってもいいかなと協力されるのであれば、我々だけ反対していてもとても反対しこなせない」
古庄さんと牧場を経営する息子の寿一さん(41)は。
古庄農場 古庄寿一 社長「規模を縮小した方がいいのかとか、この先本当にどうなっていくのかとか、不安な気持ちでいっぱい」
古庄さんは不動産会社に代わりの土地を求めていますが先は見通せません。
「息子の代も孫の代も、と淡く思っていたんですけど、まさか外部から攻められて
こんな状況になるとはね」
