元Jリーガーが語る新スポーツくじ「WINNER」の魅力 “サッカーIQ”を高める理由とは?
【福西崇史×久保竜彦対談】くじの予想はサッカーの見方と同じ目線 ポイントは「この試合、どっちが勝つか」
2022年シーズン、いよいよ“新スポーツくじ”が登場した。
toto、BIGというサッカーファン、Jリーグファンにはお馴染みのスポーツくじに、9月26日、待望の新しい仲間「WINNER」が加わった。J1のシーズン終盤となる第31節から、第25節と第27節の未消化分を含む残り試合において、同節内の1試合から結果を予想でき、1口200円で購入可能。「WINNER」はサッカーをより深く楽しめるコンテンツへと進化させてくれるはずだ。かつてJリーグで活躍し、J1優勝経験を持つ福西崇史氏と久保竜彦氏に、試合結果の予想につながるサッカーの見方について語ってもらった。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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――早いもので、2022年シーズンのJ1リーグも残り5試合となりました。優勝争いや個人タイトル争いも楽しみですが、終盤戦はどんなところに注目して試合を見るとより楽しめるのでしょうか?
福西「僕はこの時期が、一番楽しい時期だと思っています。ここから先は、順位を意識した試合が続きますからね。J2、J3の昇格争いにしても各リーグの残留争いにしても、または優勝争いやACL(AFCチャンピオンズリーグ)出場枠を懸けた争いにしても。チームによって意気込みが違ってくるので「なんかとかしないといけない」と考える時期で、気持ちが前面に出る試合が多くなりますし、波乱も起きやすくなる。だから勝敗の予想もしづらい(苦笑)。でも、面白いなあと思います。ちなみにタツ(久保)は、個人タイトル争いとかしてたじゃん。終盤戦で、特にそういうところは意識しなかったの?」
久保「俺は意識せんかったね(笑)。チームが勝つことだけしか考えていなかったから」
福西「チームによっては『この人に点を取らせよう』っていう意識があったりするじゃない? 昔のジュビロ(磐田)のように」
久保「ゴン(中山雅史)さんだよね。あの頃のジュビロはチームが勝利を重ねながらも、個人にタイトルを取らせようとすることができていたチームだったからね」
――終盤戦となると、怪我や移籍などチーム構成も難しくなってくる時期だと思います。
久保「シーズンも終盤になると、疲れが溜まってくるから」
福西「監督からすれば過密日程とか、怪我もそうだけど、疲れが溜まっている選手を変えざるを得ないという難しい判断もしなくちゃいけない。90分起用できないとなると、60分だけ使うとかね。また、それによってチームの流れが変わってしまうこともある。良くなればいいけど、逆に悪くなることもあるし、前半と後半で試合展開が全く変わったりもする」
久保「終盤戦になると、特にそういう試合が多くなるよね」
福西「あとは残留争いをしているチームだったら、相手によって引き分けでOKなのか、勝ちに行くのかが違ってくるだろうし、それによっても戦い方が変わってくる」
久保「だからよっぽど試合を見続けていないと、結果を予想するのは簡単ではないよね?」
福西「簡単じゃないよ(苦笑)。でもさ、予想するだけで、試合が待ち遠しくなるというか、ワクワクするじゃない。それだけで十分なのかも」
OBが伝授する終盤戦に特化したJリーグの見方
――そのなかでズバリ、終盤戦の見どころは?
久保「それはね、チームにがむしゃらに頑張る選手がいるかどうか。1人でもいれば、その選手にチーム全体が引っ張られて調子が上がっていくことがある。逆に、淡々とやっているチームだと、チーム全体の調子があまり上がらない。あれは本当に不思議なもんで。だから、そういう選手がいるかどうか、というのは見どころの1つかなと思う」
福西「たしかに、そういった選手の影響は大きいかもしれない。それがチームの雰囲気につながるのかなと思うけど、若い選手が多いチームは勢いがある時はいいけど、勢いがなくなった時には崩れやすくなる。だからそういう時にこそ、ベテランの力が必要になったりする。タツも、ベテランになってからは本当に黙々とやっていたよね?」
久保「うん」
福西「だけど、そこがまた面白くて。タツの中でも、調子の良い悪い、モチベーションのあるなしというのがあるわけですよ。それをチームメイトも分かるし、対戦相手も分かるわけです。タツの調子が良くない時には周りが集まって来るから、周りのサポートを受けているうちにタツが復調したりするんです。すると今度はタツの復調に、逆に周りの選手たちが引っ張られて、形勢逆転っていうことが生まれる。これがチームの雰囲気だったりするわけです」
久保「雰囲気の悪いチームだったら、チームがまとまり切れんもんな」
福西「だからそこが、終盤に勝利を積み重ねられるパワーというか、強さの秘訣になるのかなと思いますね」
久保「実際に昔、横浜F・マリノスにいた時には那須(大亮)や(河合)竜二がいい感じにがむしゃらにプレーして、その姿勢がチームを引っ張ってくれていた。俺なんかはつい、きついからどこかでサボろうとするんだけど、彼らがその気持ちを消してくれるんですよね。それで『走らないかん』って(笑)」
福西「渋々ね(苦笑)。でも、逆にそうなると対戦相手のこっちはもう大変ですよ。『まずい、タツが走り始めた!』って(笑)。すぐにタツが嫌がるような守備に切り替えるんですけど、そういう意味では、中盤の選手が誰を抑えに行くかというところも見どころの1つになりますね。あとは、タツみたいに試合終盤でチームを助けるゴールを決める選手というのも、チームを勢い付ける要因なので注目です」
福西氏、久保氏が感じた新スポーツくじ「WINNER」の魅力とは?
――メディアやサッカーファンの中には、開始5〜10分でその日の試合展開が分かるという人もいるようです。
福西「ピッチに立っている選手は、もはやそこでしか判断していません」
久保「フクとか中盤の選手は、特にそういう“流れ”みたいなものには敏感だったよね」
福西「『今日は(流れが)相手側やな』って感じたら、ひとまず我慢する。やられている状況での我慢ではなくて、こちらが行かないという我慢もあって、そっちです。もちろん、事前に相手チームの研究はお互いにしていますよ。でも結果的に、当日変わることも多々ある。ジュビロが強かった時代は、相手が前節とは全く違う、ジュビロ対策を敷いた戦い方をしてくるので、事前に研究をしていても全く意味がなかったですから(苦笑)」
久保「だから、キックオフ直後は少し相手の様子を見るんやな」
福西「僕なんて、相手を上回る技術を持っているわけじゃなかったから、なんならウォーミングアップの時から相手チームの様子を窺ってたんだよ」
久保「え? 俺はもう自分のことで精いっぱいだったな(苦笑)。シュート練習の時に『ボールの当たり方はどうか』とか、そんなんばっかり気にしていたわ」
福西「ボールの当たりは大事だよね。『今日はアカンわー。ボール触るの、やめよう』とか思ってたもんね。でも、タツの場合はFWだから、実際は当たりが良くないなかでもどうするかを考えてやっていたんじゃない?」
久保「うん。『どうしようか、頭で行こうか』とかね」
――シーズン終盤ですが、実は今シーズンから新しくtotoやBIGの仲間として「WINNER」という新スポーツくじが誕生します。これまでと大きく異なるのは、「1試合から結果の予想ができる」こと、そして「当日のキックオフ10分前まで予想ができる」ことです(編集部注:インターネットで購入の場合において可能。コンビニ決済の場合は試合開始120分前まで、くじ売り場での購入の場合は試合開始60分前まで購入可能)。
久保「試合開始の10分前まで!? しかも1試合だけの予想でいいんだ」
福西「それこそ当日、スタジアムに行って、ウォーミングアップを実際に見て、さっき話したポイントを見てから予想できちゃうね」
久保「『今日はあの選手の調子がいいなあ』とかね」
福西「くじの予想に必要なのは情報です。FWがその日、調子が良ければ点が入る可能性が高くなるので、勝利に近づくわけですし、逆にストライカーがいないチームだったら、毎回、僅差の勝負になると予想できる。さらに守備的なチームだったら1点差勝負になる。これまでは1試合だけを予想するくじはなかったので、1試合だけを予想できることが、今回の新くじの大きな魅力だと思います。例えばこれまでは、5試合で勝敗を当てたとしても、残りの試合で外れていたら当選は難しかった。それに全試合を予想するとなると、全チームの情報を確認しないといけなかったので、1試合のみの予想でいいとなると、手軽にくじにトライできるのもいいと思います。勝ち負け自体もそうですが、スコアを予想するという楽しみも加わるので、すごく楽しみですね」
久保「うん、1試合のみのスコアを予想できるって、Jリーグクラブのファン・サポーターからすると1点に集中できるし、より試合に熱を込められるんじゃないかな」
福西「僕らはサッカーが仕事なので知っている情報も多いですけど、買う人はJリーグのファンの方が多いと思うので、自分が応援しているチームしか知らないという人も多いと思うんですよね」
久保「知らないチーム同士の試合を予想するのは本当に難しいからね」
あなたはどう予想する? 元Jリーガーが考える「WINNER」の予想の仕方
――ちなみにお2人が試合予想する場合は、どんなところに着目しますか?
久保「さっきのウォーミングアップで言えば、やっぱりシュート練習かな。特にFWは、当たりが良くないとゴールは決まらんから。シュート練習からゴールを決めている選手は調子がいいと見る」
福西「でもね、これまでと見比べないと判断できないよ?」
久保「特に、何か問題を抱えている選手というのは、その場所を触るんです。それに、止まっている時間のほうが長い。そういう行動は調子が良くない証拠なので、そういうところを見つけるのもポイントかもしれない」
福西「あとは調子が悪いとウォーミングアップを早めに切り上げたりするよね。僕の場合は、きついから早めに上がっていただけだけど(苦笑)」
久保「だからずっと見ていないと結局は分からんのよ。個人差があるから」
福西「でも、調子がいい選手というのはだいたい気分が良さそうにしているよね。それとプロ選手って修正能力が非常に高い。だから仮にシュート練習で外しまくっていたとしても、試合の中で修正していってゴールを決める選手も実際にいる」
久保「そこを予想するのはめちゃくちゃ難しい」
福西「そこがまたサッカーの面白さだったりもするんだけどね」
――やはり試合を予想するのは難しいですね。
福西「難しいですよ。だから、どこをポイントに絞って見ていくかじゃないかなと思います。個人を見て予想するのか、チーム全体を見て予想するのか。さらに言えば、前節での勝敗、守備的なのか攻撃的なのか、チームの戦い方、対戦相手との相性とかも大事になるかな」
久保「フクは、ずっとJリーグを見ているから、1-0になるシチュエーションとかでさえ分かるんじゃないの?」
福西「基本はサッカーなので僅差です。それをどっちのチームで捉えるかは、チームの状況が大きく影響してくると思うので、まずはチーム全体の調子の良し悪しを見て、そこに個人の力を微調整して予想するのが比較的予想しやすいのかなと思います」
――10月1日に開催されるJ1リーグ第31節の試合から「WINNER」で予想ができます。もしお2人だったら、どういう予想の仕方をしますか?
久保「まずは自分の好きなチームを選んで……」
福西「次に勝敗あるいは引き分けを決めるわけでしょ?」
久保「でも、好きなチームなわけだから、そこは『勝つ』にするでしょ」
福西「だけど、現実的に『負け』を予想する人もいるかもしれないよ。すごく応援しているチームだから勝ってほしいと『勝ち』を買うけど、現実的には厳しいよなあって『負け』も買う人がいるんじゃないかと(苦笑)。もしかしたら、そうやってサッカーを見る目が養われていくような気もしているんです。だから僕は、この新くじの予想を通して、サッカーIQを高めるというところにも期待しています」
久保「俺がもし、サンフレッチェ広島が好きで、サンフレッチェのくじを買うとして。でも、サンフレッチェは攻撃的なサッカーをしているから、1試合に何点入るかなんて予想できないわけよ(苦笑)」
福西「あー、確かに」
久保「だったらより現実的に、くじを当てることを目的にして、守備的なサッカーをしているチームを選ぶという選択肢もあるかなと思う。そのほうが、スコアの予想もしやすいだろうし、守備的でも緊張感があって見どころも十分。結果、確実性を狙って1-0を予想する」
新くじがJリーグファンのサッカーIQを高めていく可能性も
――なるほど(笑)。たしかに、そういう予想の仕方もありますね。
福西「確実に『0』となるチームを先に選んで、そのチームの勝敗を予想するやり方ね!」
久保「俺は、それが当たる確率が高いんじゃないかと思うな」
福西「タツは意外と現実的だな(苦笑)。僕はどっちかというと、チームを応援したい派なので、応援しているチームがどうか、というのを見ると思います。その中で、相手の出方がどうなのか、応援しているチームの現在の調子などの情報をしっかりと見極めて、結果を予想する。ただ、僕らはサッカーをしていた元選手なので、そういう見方や予想の仕方をしますけど、初心者の方が予想するんだったら、単純にチームの現在の調子の良し悪しで決めるのが、予想しやすいのかなと思いますね」
久保「こうやって予想していくと、より応援しているチームが好きになりそうやな」
福西「そうだね。サッカーを見るポイントがより抽象的なものから具体的なものへと深くなっていくだろうし、チームから選手個人に目線が移っていくのかもしれない。いろんな応援の仕方が今後増えていきそうだし、この新くじがJリーグファンのサッカーIQを高めていくことに貢献しそうだね」
久保「予想って情報をより多く必要とするものだから、OBのいろんな見方にも注目が集まりそうやね」
福西「DAZNでのOBの解説とか、みんな真剣に聞き入りそうだよね」
久保「うん、今から楽しみやなあ」(FOOTBALL ZONE編集部)
