経済効果が期待されるGoToトラベルだが…(写真:AFP/アフロ)

 経済財政の基本指針となる「骨太の方針」。政府は6月上旬の閣議決定を目指しているが、5月22日、公明党の提言案が判明した。そのなかに「新たなGoToトラベル事業」の実施が含まれているという。

 この件を報じたFNNプライムオンラインによれば、「感染防止対策を前提に観光需要が安定的に回復するまで実施すること」を求めるとともに、「県民割」を使った「切れ目のない観光関連事業者への支援」も求めているという。

「5月20日、岸田首相が『水際対策や観光をはじめとするさまざまな活動も平時を取り戻す』と語り、6月にも観光の促進策をスタートさせる方針を明らしています。

 実際に、入国者数の上限も現在の1万人から2万人に引き上げることが決定しており、水際対策も緩和へと向かっています。

 同日、都は “東京版GoTo” とも言える都民割『もっとTokyo』を、国の『GoToトラベル』再開に先駆けて6月から試験的に再開させると発表しています。都民の都内旅行に、1泊5000円、日帰り旅行で1回2500円を補助するというものです。

 このほか国内では、各自治体ごとに県民割りなどが実施されている状況です。

 今回『GoToトラベル』を前面に出したのは、政府としても本気で旅行業の景気回復を進めたいと思っている証でしょう」(政治部記者)

 だが、公明党の提言案が報道されると、SNSでは早くも「新たなGoToトラベル」に疑問の声が相次いだ。

《旅行に行きたい人は勝手に行く。それはゴールデンウィークで証明されたでしょう。あとは感染状況次第ですよ。税金を投入する必要なし》

《選挙前のばら撒き政策は止めましょう、出掛ける人は補助金無くても出掛けます》

《別にいらないですね。もうちょい生活に寄り添うような政策をしないといけない。物価も上がってきてまぁまぁ大変よ》

「2020年7月にスタートした『GoToトラベル』ですが、同年8月末までに1339万人がこのキャンペーンを使って宿泊したことがわかっています。2020年8月の予約人数は、32道府県で前年同月を上回りました。大和総研は、直接効果で2.8兆円の経済効果があったとも試算しています。

 一方で、『感染者数が増える』『時期尚早』といった批判に加え、キャンペーンに関する給付金の不正受給や高級ホテル優遇などの問題が露呈しました。次回は、こうした問題が解消された上での実施が求められます」(同)

 7月10日に投開票が見込まれている参院選挙。その前に、国民の支持を獲得したいという狙いがあるのかもしれないが……はたしてこの施作は吉と出るか凶と出るか。