Samsungが、業界初となる512GBのDDR5メモリを開発したと発表しました。このDDR5メモリはHKMG技術と8層シリコン貫通電極(TSV)構造を採用しており、データ転送速度はDDR4の2倍以上となる最大7200Mbpsを実現しています。

Samsung Develops Industry’s First HKMG-Based DDR5 Memory; Ideal for Bandwidth-Intensive Advanced Computing Applications - Samsung Global Newsroom

https://news.samsung.com/global/samsung-develops-industrys-first-hkmg-based-ddr5-memory-ideal-for-bandwidth-intensive-advanced-computing-applications

Samsung Announces 512GB DDR5 Memory That Is Twice As Fast As DDR4 | HotHardware

https://hothardware.com/news/samsung-512gb-ddr5-memory-2x-faster-ddr4

DDR5は2020年7月に最終仕様が発表され、2020年10月に韓国の半導体ファウンドリのSK hynixが世界初のDDR5 DRAMを出荷する準備ができたと発表しました。

ついに世界初のDDR5メモリの出荷が確定、2021年までに市場に登場する見込み - GIGAZINE



今回Samsungが開発したDDR5メモリは、業界初となる512GBという最大容量を達成しています。この最大容量を実現するために、Samsungは16GbのDRAMチップを8層重ねてパッケージングする8層TSV構造を採用しました。

製造プロセスを微小にしながらメモリの容量を増やしていくと、どうしてもDRAMの構造そのものを縮小しなければなりません。しかし、DRAMの構造を縮小すると絶縁層が薄くなるため、リーク電流が発生し、無駄な電流が消費されてしまうという問題がありました。

そこで、SamsungはHKMG技術を採用しました。HKMGとは「High-K Metal Gate」の略で、酸化ハフニウムをベースとしたゲート絶縁膜と金属製の電極を組み合わせることでリーク電流を抑え、電力効率を向上できる技術のこと。

HKMG技術を実用化したのはSamsungが初めてではありません。HKMG技術はそもそも、2007年にIntelが第2世代Core 2(Penryn)を45nmプロセスルールで設計した際に開発された技術でした。Samsungは2018年にGDDR6メモリを開発する際にも、このHKMG技術を採用しています。



by JulianVilla26

新しいDDR5メモリのデータ転送速度は最大7200Mbpsで、DDR4の2倍以上のパフォーマンスを示しているとのこと。Samsungは、スーパーコンピューティングやデータ分析、機械学習などで高帯域幅のワークロードを実行できるとアピール。また、HKMG技術を採用することで消費電力がおよそ13%少なくなったため、エネルギー効率を重視するデータセンター用途に新しいDDR5メモリは特に適しているとSamsungは述べています。