元マンU戦士がカントナの“カンフーキック事件”を回想!「ロッカールームでファーガソンが彼に言ったのは…」
元マンチェスター・ユナイテッドのエリック・カントナが、クリスタル・パレス戦で暴言を吐いてきたサポーターにカンフーキックをしたのは、サッカー史に残るシーンとして今も語り継がれている。
この時のことをカントナのチームメイトだった元イングランド代表FWのアンディ・コールが、英スポーツ専門ラジオ局『talkSPORT』で、振り返っている。
「私はピッチの中央くらいにいたが、観客のほうからエリックにいったのか、エリックがあれがやったのか分からなかった。テレビで見るまで、あの件はちゃんと見えなかったんだ。だから、事件が起きたことに気付いた時には、『ワオ』となったよ。まるで現実じゃないみたいだった」
“事件”の後、カントナはどのような様子だったのか。コールは、「自分がドレッシングルームで出会った中で、彼はもっとも穏やかな人のひとりかもしれない。本当にあまり多くを言わなかった。すごい存在感で、多くを話す必要がなかったからね」と更衣室での様子を赤裸々に明かした。
「あの時も、彼は本当に何も言わなかったよ。ただ、ドレッシングルームで座っていただけだ。もちろん、当時の彼がどう思ったのかは分からない。それはエリックだけに分かることだ。でも、試合後に部屋に入って、我々全員がショックを受けていたのは当然だ」
この時にユナイテッドを率いていたアレックス・ファーガソンは、選手たちを𠮟りつける様子から「ヘアドライヤー」と呼ばれていた指揮官だった。それだけに観客を蹴るというカントナの暴挙に怒ってもおかしくない。だが、コールによると、ファーガソンは軽く注意するだけだったという。
コールは「チームの何人かは『ボスがキレるぞ』と言っていた。今でも笑ってしまう。部屋に入ってきたとき、案の定、ボスはめちゃくちゃにキレていた。試合は1-1で終わり、我々が2ポイントを落としていたことにね」と証言した。
「彼は勝てなかったことで、何人かの選手たちに怒り出し、それからエリックに向かって言った。『何を考えているんだ?ああいうことはしちゃいけない』とね。ドレッシングルームで座っていた全員が、『いや、違うだろ』とツッコんだと思う」
コールの証言から推測するに、優れたマネジメント力でユナイテッドの黄金期を築いた名将は、カントナに「ヘアドライヤー」を見舞う必要がないと分かっていたのかもしれない。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
