22日午前9時半ごろ、東京・練馬区の交差点で酒気を帯びた状態でバイクを運転し、信号待ちしていた車に追突する事故を起こした人気グループTOKIOの元メンバー・山口達也容疑者(48)。呼気からは、基準値の5倍近くになる1リットル当たり、およそ0.7ミリグラムのアルコールが検出され、酒気帯び運転の現行犯で逮捕された。

【映像】バイクを運転する事故直前の山口達也容疑者、防犯カメラ映像 ※冒頭〜

 その後の捜査関係者への取材では、山口容疑者が「自宅で酒を飲んでいた」「一晩中酒を飲んでいた」「量はわからない」などと話していることが分かり、警視庁は山口容疑者が自宅で酒を飲んだ後、バイクを運転していたとみて調べている。事故直前の防犯カメラの映像には、1200ccの大型ハーレーダビッドソンに乗る山口容疑者の姿が映っていた。山口容疑者は「友人の家に向かっていた」と話していて、容疑を認めている。

 翌23日、練馬警察署から出てきた山口容疑者。髪は短く刈り上げ、サングラス姿で護送車両に乗り込んだ。現場では、警察署に駆けつけたファンの「たっちゃーん!」と叫ぶ声が響いていた。

 目撃者の一人は「バイクにまたがった状態で、(山口容疑者は)こう下を向いた感じで。ヘルメットを取らなかったから、それ(顔)は分からないです」と状況を明かす。他の目撃者にも話を聞くと「座り込んで疲れている感じしかしなかった。それが酒のせいなのか、事故を起こしたショックなのかは分からない。(警察には)普通に話を聞いている感じだった。足をべたーって投げ出して、ちょっと異常な感じがした」という。

 酒気帯び運転の量刑は3年以下の懲役または50万円以下の罰金になるが、山口容疑者の場合はどのようになるのだろうか。交通事故問題に詳しい高橋弁護士を取材すると「だいたい酒気帯び運転の初犯であれば、罰金(で終わる)ということもありますが、結構飲んだなというところ(印象)もある。2年前の飲酒がらみのトラブルというのも考慮の対象になってくるので、起訴されて執行猶予判決の流れになる可能性もある」とコメント。

■臨床心理士・藤井靖准教授「本人の意思の弱さや甘さとは違う」「もし疾患があれば公表を」

 2年前、酒を飲んだ上で未成年女性に行ったわいせつ事件をきっかけに、ジャニーズ事務所を退所した山口容疑者。当時の記者会見では、酒に関し、こう話していた。

「もちろん今は絶対飲まないと決めて、今後どうやってやっていくかというのを考えていかないといけないと思いますし、今は飲まないと決めています」

 その後、断酒を宣言し、アルコール依存症治療などのために入院、さらにはお寺で自分を見つめ直す時間を取っていた山口容疑者。それでも再び起こしてしまった酒がらみの不祥事。アルコールにまつわる“負の連鎖”を断ち切るにはどうすればいいのか。臨床心理士で依存症の治療にも携わる明星大学心理学部心理学科の藤井靖准教授はこう分析する。

「自分の意志の問題というよりは疾患レベルのものがあって、それがアルコールに向いて、行動につながってしまった可能性があると思う。症状はあくまでも症状で、その原因は本人の意思の弱さや甘さの話だけで説明できるものではない。2018年の会見のときも『少なくとも今はお酒を飲むつもりがない』という旨を語っていたが、条件付きで『今は飲まない』という、完全に自分の状態を受け入れきれてない感じがあった。本人がきちんと自分の病気を理解して、1人だけじゃなくて誰か頼れる人がいて、長期にわたって支えてくれる人をいかに見つけられるか。そういう環境を作れるか、ということが彼の今後には大事」

 山口容疑者にとって“長期にわたって支えてくれる存在”が今後の鍵になるという藤井准教授。その上で、1つの提案として「疾患があれば思い切ってすべて公表した方がいい」と語る。

「山口容疑者は有名人であるからこそ、今自分がどういう生活を送っているか、今自分の精神や身体がどういう状態か、もしあれば疾患まで、思い切ってすべて公表した方がいいのではないか。依存症的な状態は、自分の現状をちゃんと受け入れないと、なかなか先に進めない。彼が公表をどこまでの範囲でできるかは分からないが、今まで言っていないことを公表することが、(自分を)受け入れることにもなるし、結果彼が救われることにつながると思う。『受け入れて、誰かとつながり続ける』という依存症(治療)の大方針からすると、公表することで、今まで自分からなかなかアプローチできていない、さまざまな立場の周りの人から、支援の手が長期的に差し伸べられる可能性もある。専門的治療だけでは限界がある」

(ABEMA/「ABEMAヒルズ」より)