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新型コロナウイルスの感染拡大とともに、テレワークや在宅勤務が広がった。しかし、緊急事態宣言解除をうけ、通常出社に戻した会社も多いのではないだろうか。

弁護士ドットコムニュースのLINEには、東京地下鉄株式会社(以下、東京メトロ)の本社(東京都台東区)に勤務する社員から、「テレワーク可能な事務員であっても、コロナ以前の通常勤務を強いています。その結果、社内はいわゆる『三密』の状態です」という声が寄せられた。

●7月から「テレワーク月最大5回まで」

「緊急事態宣言下ではテレワークをしていましたが、7月1日以降はコロナ以前の通常勤務体制に戻し、社員は出社を強いられています」。情報を寄せたAさんは現在の状況について、こう話す。

東京メトロの本社勤務社員は、所属長の許可があれば、2019年から月に最大5回までテレワークができるようになっていた。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2月18日には月に最大5回の回数制限が撤廃され、出社人数が3割以下になるよう抑制されていた。

しかし、6月24日には、7月1日からテレワークの日数を再び月に最大5回までに戻すと通知された。

2020年7月の東京メトロニュースレターにも「本社社員等については、テレワーク用のPCの増備やテレビ会議システムの活用によって、出社人数の抑制に努めています」とあるが、Aさんによると現在はほとんどの社員が出社しており、パーテーションなどもない中、数十人が席を並べて仕事している状態だという。

緊急事態宣言の一部解除後、JR各社や日本民営鉄道協会、日本地下鉄協会などが参加する鉄道連絡会は「鉄軌道事業における新型コロナウイルス感染症対策に関するガイドライン」を取りまとめている。

ここでは従業員の通勤について「鉄道運行に支障のない従業員について、テレワーク、時差出勤など、様々な勤務形態の検討を行い、公共交通機関の混雑緩和を図る」とあるが、Aさんは「テレワークでできる業務でも出社を強いられている状態だ」と嘆く。

さらに、東京メトロでは、駅構内放送や車内放送などで時差通勤やテレワークへの協力の呼びかけもおこなっている。一方、Aさんは感染リスクを抱えながら、仕事をしている状態だ。

「社員の健康をないがしろにしている。感染者が出るまでは何も変わらないのか。公的な性格が強い会社であり、率先して感染症対策に取り組まなければならないにも関わらず、この状態であることに憤りを覚えます」●東京メトロ「柔軟に対応していく」

西村康稔経済再生相は7月26日の会見で、テレワークなどの感染防止対策の徹底を経済界にあらためて求めると話している。

東京メトロは7月28日、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、7月1日からテレワークを通常時の運用である「月に最大5回まで」に戻したことを認めた上で、「今後においても、感染者数の状況等を踏まえ、柔軟に対応していく方針です」と回答した。