『伊藤家の晩酌』〜第十四夜1本目/ロックやソーダ割りで楽しむ「ゆすらもも 純米酒」〜
弱冠23歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入! 酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは? 第十四夜の1本目は、夏にぴったりなお酒。(photo:Tetsuya Ito illustration:Miki Ito edit&text:Kayo Yabushita)
第十四夜の1本目は、日本酒とは思えないさわやかさ!「ゆすらもも 純米酒」。
大分県豊後大野市にある吉良酒造の「ゆすらもも」は日本酒とは思えない、驚きのフルーティさ。アルコール度数も8度で、氷を入れてロックや、ソーダで割って飲むと美味。
「ゆすらもも 純米酒」720ml 1486円(税込・ひいな購入時価格)/吉良酒造合資会社
娘・ひいな(以下、ひいな)「今回のテーマは、ずばり、夏に飲みたいお酒だよ!」父・徹也(以下、テツヤ)「最高だね。もうすぐ夏が来るもんね」ひいな「低アルコールで、ひんやりおいしいお酒を3本選んでみたよ」テツヤ「ビールみたいに、グビッっといきたいよな、日本酒も」ひいな「夏に日本酒ってチョイス、あんまり思い浮かばないかもしれないよね。でも今回のお酒は、夏にこそ飲んでほしい日本酒です!」テツヤ「え? グラスに氷……。ってことは、もしかしてロックで飲むの?」ひいな「そう! 『ゆすらもも』ってかわいい名前のお酒だよ。大分県豊後大野市のお酒なの」テツヤ「えぇ? 氷とか入れちゃって大丈夫?」ひいな「それがね、ここを読んでほしいの」
慌てて老眼鏡をかける、父・テツヤ。小さい文字は見えません。
テツヤ「“ワインのような酸味のあるフルーティーな味わいが特徴的なお酒です。冷やした状態で、氷を入れて飲んでい頂いてもおいしいですし、炭酸飲料を加えても……”。 蔵元がロック推奨? 日本酒で?」ひいな「そう。日本酒でロックにするっていうのは、私としてもやっていいのかな、やっちゃいけないのかな、みたいに思ってたんだけど、蔵元がもうラベルに書いてくれてるなら、遠慮なくやっちゃおうと!」テツヤ「めちゃくちゃ楽しみ。いただいちゃお!」ひいな「これ、絶対ゴクゴクいっちゃう系だから、飲み過ぎ注意だからね」
氷を入れたグラスに「ゆすらもも」を注ぎます!
ほんのり色づいていい感じ。乾杯!
テツヤ「氷が入ってると、暑い時にはやっぱりうれしいな」
ひいな「ひゃ〜、おいしい〜」テツヤ「なんじゃ、これ!? うんまい! これは梅酒? じゃないよな(笑)」ひいな「梅酒とかあんず酒とかに近いね」テツヤ「一升瓶でほしいな」ひいな「それくらい飲めちゃうよね」テツヤ「ヤバいね」ひいな「これはロックか炭酸で飲むしかないでしょ?」テツヤ「これは米なの? 純粋に?」ひいな「なんとびっくり、純米酒なの」テツヤ「マジか」ひいな「アルコールも添加してないし、純粋なる純米酒」テツヤ「お米でこんな味になるんだな。麹の力なのかな」ひいな「お米ってすごいね」

テツヤ「氷を入れてないやつも飲んでみたいな」ひいな「氷なしで、どうぞ」テツヤ「こりゃ、お酢だね。健康酢だね!」ひいな「うんうん、確かに!」テツヤ「超好きな味」ひいな「前にさ、九州に酒造見学に一緒に行ったじゃない? 別府に行った時〈酒スタンド巡(じゅん)〉っていう角打ちがあって。そこで1杯目に出されたお酒がこの『ゆすらもも』なの」テツヤ「そうだっけ? ってことは俺も飲んでる?」ひいな「飲んでる(笑)。その時はワイングラスに入れてもらって、ストレートだったけどね。初めて『ゆすらもも』を飲んだ時、衝撃的で。これが純米酒って言うんだったら、日本酒の概念が変わりすぎるなと思って」テツヤ「ほんとだよな。そのお店は別府の飲み屋街のちょっと外れにあるんだけど、新しいお店で気になって入ったんだよな。そしたら店主のそにちゃんがすごいいい子でさ。はす向かいにある焼肉屋の娘さんだったんだよな、確か」ひいな「そう。だからすっごくキムチがおいしくて。ごぼうのキムチとかフルーツを使ったキムチとかに日本酒を合わせたり。おもしろかったね」テツヤ「もう一回、あのお店行きたいなぁ。でもさ、このお酒に合わせるおつまみ、難しそうだね」ひいな「うん、いろいろ考えたよ。酸味があるからフルーツはきっと相性がいいだろうなって思ったけど、この酸味を利用して考えてみたよ。おつまみ持ってくるね」
「ゆすらもも 純米酒」に合わせるのは、カリッと揚がった「手羽先のからあげ」!

ひいな「じゃ〜ん、手羽先のからあげです! 揚げたてだよ!」テツヤ「うわ〜、うんまそう! よだれが出た」ひいな「このからあげには、レモンをかけずに召し上がれ!」テツヤ「からあげを食べてから、お酒を飲む、と」ひいな「そう。からあげを食べて、『ゆすらもも』を飲んで完成っていうこと」テツヤ「お酒がもうなくなっちゃったみたい」ひいな「早いな(笑)」テツヤ「だって、おいしすぎて一気に飲んじゃうでしょ」ひいな「アルコール度数は8度だからね。ちなみにね、日本酒度ってだいたい+5度とか、−7度とかっていう数字でしょ? なんとこのお酒は−70度なの」テツヤ「−70度? それは相当甘いっていうこと?」ひいな「そう。そんな数字聞いたことない!」テツヤ「めちゃ甘だね。じゃ、いただきます!」
手羽先にかぶりつく2人! ケンタッキーのCMみたいな食べっぷり!
テツヤ「こりゃ、最高だね。ヤバいね、ヤバいね」ひいな「めっちゃおいしい!」テツヤ「カリっと揚がってるから、いい音するね〜」

ひいな「この酒とからあげ、最高のペアリングじゃないかな」テツヤ「文句なしに最高! からあげも下味しっかりついてて、おいしいな〜」ひいな「おろしたにんにくとしょうがをたっぷり入れて、お酒と塩を入れて、冷蔵庫で45分くらい置いたの。片栗粉をたっぷりとつけて揚げて、仕上げにこしょうと塩を振ってできあがり」テツヤ「下味って大事だね。俺もさ、ステイホームになってから家で3食ごはん作ってたけど、炭水化物とか油に対する抵抗感がまったくなくなったね」ひいな「ごはんといえば、炭水化物と油だよね(笑)」テツヤ「前は抜いたりもしてたけど、3食がっつり炭水化物食べてたもんな」ひいな「ね!」
夏の定番酒として認定! ロックで、ソーダで、日本酒を夏でも楽しみたい!

テツヤ「日本酒を飲み慣れていない俺からするとさ、不思議だったんだよ。日本酒を水で割ったり、氷を入れちゃいけないのはどうしてなんだろうってね」ひいな「日本酒に氷を入れるなんて!みたいな?」テツヤ「温めて飲むのはいいのにさ、氷入れるのはNGとか変じゃない? 日本酒だけでしょ、ロックがダメなお酒って」ひいな「ダメなわけじゃないんだけど……。確かに薄めちゃうのはNGっていうのはあるかも」

テツヤ「でもさ、これからは揚げ物に、ビールでもなく、レモンサワーでもなく、ハイボールでもなく、日本酒って言えるよね」ひいな「これからの新しい定番になるんじゃない?」テツヤ「この酸が油をすっきりと流してくれる!」ひいな「ロックだとさらにアルコール度数も低くなって、ゴクゴクいけちゃう!」テツヤ「でもさ、これ上級者のセレクトじゃない? こんなお酒があるって知らないもん。からあげにはきっとレモンサワー買ってきちゃうよね」ひいな「だから、こうやって紹介してるんだけど(笑)」テツヤ「そうかそうか。もう知っちゃったから、今年の夏はこのお酒で決まりだね」ひいな「ソーダで割っても、さらにさわやかだろうね」テツヤ「これ、どこで買えるの?」ひいな「丸田酒舗さんっていうオンラインショップで買ったよ。お店だとなかなかないかも」テツヤ「デキャンタに入れてソーダアップしてさ、ガーッとグラスに注いじゃってグビッと。あ〜、早く夏来ねぇかな」ひいな「最高だね! 夏はもうすぐだから」テツヤ「今から冷蔵庫に冷やして準備しとこう!」
次回は7月5日(日)更新

【ひいなのつぶやき】夏の新定番に「ゆすらもも」、クセになります! 沼は深いです(笑)!ひいなインスタグラムでも日本酒情報を発信中

