韓国を揺るがす“n番の部屋”事件、チョ容疑者がネット上で見せた「意外な素顔」とは

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本当に自らを“博士”だと思い込んでいたようだ。

“n番の部屋”事件で、最も悪質とされる“博士の部屋”を運営していたチョ・ジュビン容疑者(25)が、オンライン上でカウンセラーのような役割をしていた事実が発覚した。

【注目】韓国に激震を与えている“n番の部屋”事件とは?

現在、韓国で大問題となっている“n番の部屋”事件とは、女性を脅して撮影したわいせつ画像を数十万人がSNSで共有していた事件のこと。組織的なデジタル性犯罪で、20万人以上の有料会員がいたという。被害女性は未成年者を含む70人以上に上る。

チョ・ジュビンはアルバイトなどと称して女性を募集し、応募時点で個人情報や顔が映ったわいせつな画像を受け取り、それを口実に脅し、さらに過激な動画を撮影させたとされる。

そのわいせつ物をチャットルーム“博士の部屋”に流布した疑い(児童・青少年の性保護に関する法律違反など)で、3月19日に警察に逮捕された。

(画像=SBS『8時のニュース』)“n番の部屋”事件の首謀者とされる“博士”チョ・ジュビン​​​​​​
処罰を恐れるユーザーにアドバイス

事件の波紋が広がった3月24日、とあるポータルサイトには、わいせつ物の扱いについてネットユーザーにアドバイスするチョ容疑者のコメントが多数上がった。

未成年者のわいせつ物をダウンロードしたというネットユーザーが「このような画像はダウンロードするだけでも逮捕されるというが、どうなんだ」と尋ねると、チョ容疑者は「取り締まりを受ければ捕まるが、受ける確率は低いから心配するな」と伝えた。

また別のユーザーが「児童ポルノや未成年者のポルノを見ると逮捕されることがあるが、女性はそうならないと聞いた」と伝えると、チョ容疑者は「間違った話だ」とし、「少し前、女性も逮捕された」と忠告した。

成人用の映画をダウンロードしたが、処罰の対象になるのかと問うコメントには、「児童・青少年わいせつ物でなければ問題ない」と答えたりした。

性犯罪に対する悩みには真摯に…

さらにチョ容疑者は、性犯罪と関連した悩みを吐露するコメントにもアドバイスを残した。女性を脅迫してわいせつな映像を撮影し、流通させた張本人であるとは思えないほど、真摯なアドバイスだ。

叔父が姉をセクハラして衝撃を受けたという内容のコメントには、「両親に伝えなさい。性的暴行は親戚の間で頻繁に起こります。いつも警戒しなければなりません」などと答えた。

女性を酒に酔わせて性関係を持った人物を申告できるかという質問には、「女性の同意なく行われた性行為であれば、申告可能なので、警察署に行くべき」とコメントした。

また中学1年生だと明らかにした女子学生が「家で親戚の弟たちと遊んでいて、眠たくなったのだが、目覚めてみると裸の状態だった。両親に話して犯人を捕まえるべきか」と聞くと、チョ容疑者は「両親に相談し、犯人を捕まえるほうがいいだろう。実際にそうであれば、捕まえるべきだ」と答えた。

日本にも精通?計478件のアドバイス

未成年者が性的な悩みを打ち明けたときも、アドバイスを残した。

男子学生たちが学校で「ヤメテ」と言っていたが、これが何を意味するかという質問に、チョ容疑者は、日本のアダルト動画でよく出てくる言葉で「クマンヘ(やめて)」という意味であり、そんな言葉を使うのは「分別がない行動」と指摘した。

チョ容疑者は2009年から2013年まで、同サイトで計478件のアドバイス文を残し、活発に活動していたことが明らかになった。

その間、彼が行った恐ろしい犯行を考えると、“二重性格”のようでもあるが、そういった名声を利用して質問者と信頼関係を築き、それを犯罪に利用した可能性もあると見られている。

いずれにしても韓国社会を揺るがす事件の首謀者であるチョ容疑者の実像に、注目が集まりそうだ。