中国メディアは、なぜ日本人は電気ケトルを使ってお湯を沸かさないのかについて分析する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本と中国とでは生活習慣のあらゆる面で違いがみられるが、そのうちの1つに「電気ケトル」の使用頻度があるだろう。中国では一家に一台はあるごくありふれた電気製品だが、日本ではそこまで普及はしていないかもしれない。中国メディアの新浪網は4日、なぜ日本人は電気ケトルを使ってお湯を沸かさないのかについて分析する記事を掲載した。

 記事はその理由の1つとして、「電圧の違い」があると分析。中国は220Vなので早く沸くが、日本は100Vなので沸くのに時間がかかると指摘した。そのため電気ケトルは好まれないのだろうとしている。

 2つ目の理由として、日本では「水が沸かさなくてもそのまま飲める」ためではないかと分析した。中国では水道水をそのまま飲めないので、浄水器がなければ一度沸かす必要がある。しかし、日本は水道水をそのまま飲めるので電気ケトルがなくても大丈夫だ、と日本の水がいかにきれいであるかを紹介している。

 3つ目の理由は「飲食習慣の違い」だ。多くの中国人は電気ケトルでお湯を沸かした後、保温ボトルに入れて必要に応じてお茶に使ったり、お湯を飲んだりすると記事は紹介。しかし、日本人はお茶を飲むときにしかお湯を沸かさず、しかも温度にこだわると紹介。また、普段からお湯を飲む習慣がないので電気ケトルを使う機会がないとしているが、これはあまり理由になっていないと言えるだろう。

 実際のところ、日本では特に高齢者の家庭において「電気湯沸かしポット」を使用する家庭が多いのではないだろうか。沸かしたお湯を高温で保つことができ、いつでも好きな時にお茶をいれられるので、電気ケトル以上に便利ともいえるが、中国でお目にかかることはほとんどない。また、中国ほど普及してはいないとはいえ、若い世代を中心に電気ケトルを重宝している家庭も増えている。

 とはいえ、お湯を沸かさなくても飲めるほど水道水がきれいだというのは間違いない。そのために電気ケトルがなくても問題ないというのは中国との大きな違いの1つであり、大変幸せなことだといえるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)