元請けと下請け、合わせて5人の殺し屋と殺害を依頼した男(画像は『ABC中文 2019年10月24日付「中国雇凶杀人转包案六名涉案人被判入狱」(Supplied: Nanning Intermediate People’s Court)』のスクリーンショット)

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殺害の依頼を受けた殺し屋が下請けの殺し屋へ依頼し、またさらに下請けへといった多重下請けが行われたことで殺人の計画が警察の耳に入り、5人の殺し屋と殺害を依頼した男が逮捕され、最近の裁判で有罪判決が下された。中国で発生したまるでコメディーのような事件だが、命を狙われた本人は笑い事で済ますわけにはいかなかったようだ。『ABC中文』『Metro』『BBC News』などが伝えている。

2013年に中国の不動産開発業者のタン・ヨウフェイ(Tan Youhui)は、ライバル会社と法的な紛争があり、裁判で大きな損失が出ることを恐れていた。そしてタンは紛争の相手であるウェイ・モウ氏(Wei Mou)の殺害を決意し、殺し屋のシー・グワンアン(Xi Guangan)に200万元(約3070万円)でウェイ氏の殺害を依頼した。

ところが殺し屋のシーは自分の手を汚さず、ウェイ氏の殺害を別の殺し屋であるモ・テンシャン(Mo Tianxiang)に100万元(約1540万円)で依頼した。するとモは別の殺し屋ヤン・カンション(Yang Kangsheng)に27万元(約415万円)で依頼し、さらにヤン・カンションはヤン・グワンション(Yang Guangsheng)に20万元(約307万円)、そして最終的にリン・シェンスー(Ling Xiansi)に依頼され、リンは10万元(約154万円)で殺害を引き受けることとなった。

なんとも複雑な話だが殺し屋が下請けを雇い、多重下請けで5人の殺し屋がウェイ氏の殺害に関与することとなった。しかし最終下請けとして殺害の依頼を受けたリンは、後になって依頼金額に不満を持ったらしく、ウェイ氏に殺害されたふりをしてもらうことを持ちかけた。

リンから飲食店に呼び出されたウェイ氏はこの案に同意し、殺害を偽装するために口を塞ぎ両手を縛った状態で写真を撮った。ところがその後ウェイ氏が警察に事の次第を全て話したことによって、殺害を依頼したタンと関与した5人の殺し屋全員が逮捕されることになった。

2016年の判決では、証拠不十分で6人は無罪になっている。中国では裁判所の有罪判決率が99パーセントと言われる中、この判決は異常だとも囁かれていた。そこで検察側の訴えにより、再審理が行われることとなった。それから3年が経ち、今年になって最終的に6人全員に殺人未遂の有罪判決が言い渡された。

タンは5年の刑で、殺害を依頼された元請けのシーは3年6か月、二次請けのモは3年、三次請けと四次請けの2人のヤンは3年3か月、そして最終下請けのリンは2年7か月の刑期が下されたという。画像は『ABC中文 2019年10月24日付「中国雇凶杀人转包案六名涉案人被判入狱」(Supplied: Nanning Intermediate People’s Court)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)