本拠地でのアストロズ戦に先発登板したマリナーズ・菊池雄星【写真:Getty Images】

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「答えは今出るものではなく、来季どういうパフォーマンスが出せるか」

■アストロズ 3-0 マリナーズ(日本時間26日・シアトル)

 マリナーズ菊池雄星投手は25日(日本時間26日)、本拠地でのアストロズ戦で6回2失点と好投したものの、今季11敗目を喫した。メジャー1年目は32試合に先発して6勝11敗、防御率5.46で終えることになり、試合後は「悔しい思いの方が強い。ホームランをこんなに打たれたこともなかったし、防御率も含めて数字的には悔しい」と振り返った。

 ア・リーグ西地区で独走Vを果たしたアストロズの強力打線に初回からつかまり苦しい立ち上がりになった。先頭のスプリンガーに中前安打を許すと、1死一塁からブレグマンに適時二塁打を浴びて先制点を献上。続くアルバレスにも左翼線へ適時二塁打を許していきなり2点を奪われた。

 だが、2回以降は立ち直って好投した。「決してボール自体は悪くないとおもったので、2回からは切り替えて。結果的にあの2点が大きかったですけど、そこからゼロでいけたのは良かった。最後の試合ですし1球1球悔いがないように投げようと思った結果、ストレートもいいボールいってましたし、全体的に立ち直れたかなと思います」。2回を3者凡退に封じると、そこから6回までは無失点投球。今季最後の登板は6回6安打2失点の好投だった。

 味方打線がグリンキーの前に9回1死までノーヒットに封じられて敗れ、菊池は敗戦投手に。メジャー1年目を白星で締めくくることはできなかったものの、「最後の試合勝ちたかったですけど、久しぶりにいいパフォーマンスが出せて来季に繋がるピッチングができたので、いい部分も多かったかなと思います」と収穫のある登板にはなった。

 1年間、MLBでローテを守る中で感じたのは「普通のことを普通にやる難しさを感じましたね。日本でやってきたことを出せれば、今日のような、春先のような形で試合を作れるけど、なかなか中4日とかでスケジュール環境違う中で、安定して自分の持っているものを出す難しさは1番感じましたね」と振り返る。

 西武からマリナーズに移籍した1年目は32試合に先発して6勝11敗、防御率5.46で全登板を終えた。161回2/3と規定投球回にはあと1アウト届かず。被本塁打36はメジャーワースト3位の多さとなり「悔しい」とこぼした菊池。「1年間ローテ回らせてもらって、この答えは今出るものではなく、来季どういうパフォーマンスが出せるかで、この1年の経験が肯定的になるのかそうでないのか決まってくる。休んでいる暇はないし、すぐ体動かしたい、やることは山積みだなと」と語り、早くもメジャー2年目の来季に視線を向けていた。(木崎英夫 / Hideo Kizaki)