「(4.94%は)必要な心地よい数字」トヨタとの資本提携で鈴木会長が漏らした真意
ところが2社ともその後関係を解消。VWについてはその後長く仲裁裁判を行うなど泥沼の様相を呈した。「過半数(の株を取得して子会社にする)か、名刺代わりの5%か」。資本提携について鈴木会長はこのような考えを持つに至ったという。
今回の提携に際しても「(4・94%という数字は)友好関係の印としては必要な心地よい数字。それ以下でも以上でもならない」と述べた。
2016年のトヨタとの業務提携の検討発表当時から、資本提携は将来の帰結点と予想されていた。今年3月には「(資本提携について)生きた金の使い方をするためには業務のみでの提携が最適」と発言。報道陣を煙に巻き続けてきた。
その鈴木会長も来年90歳を迎える。経営者としての衰えという不安と、「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」と呼ばれる次世代自動車技術の開発に後れを取りがちなスズキの将来を思えば、いざという時に助け合える“遠い親戚”のような関係に落ち着くのが安泰と見たようだ。トヨタもスズキも同じ遠州地域を発祥の地としており、織機製造をルーツとしている。
提携検討の発表から約3年にわたるプロジェクトの積み重ねの中で、鈴木会長の腹が決まるまでには、長い時間を要さなかったとみられる。
自動車業界が変革期を迎える中で、将来への安定した基盤を手に入れたスズキ。来年には設立100周年を迎える。次代のスズキに向け提携の成果が問われる。
