現役投手が「被告」に(時事通信フォト)

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 借金7で最下位に沈む横浜DeNA(5月23日時点)は、球場外でも悩ましいトラブルを抱えてしまったようだ。本誌・週刊ポストが入手した訴状には、3人が「被告」として記載されていた。筆頭に記されていたのは横浜DeNAの砂田毅樹投手(23)。他の2人は砂田の父親と不動産仲介業者で、続けて「損害賠償請求事件」という文字が目に入る。

【別写真】力投する砂田も「被告」に…

 昨年チーム最多の70試合に登板した“中継ぎエース”の砂田は、2013年に明桜高校(秋田)から育成枠(年俸300万円)で入団した苦労人。近年の活躍で今季推定年俸は7200万円まで急上昇した。

 そんな“育成の星”がなぜ裁判沙汰に巻き込まれたのか。この訴訟の原告で、都内で金融コンサルタント業を営むA氏が語る。

「簡単に言えば、“貸した金が返ってこない”ということです」

 A氏によれば、発端は今年2月、砂田の父親から「不動産を購入するために5000万円ほど貸してほしい」と頼まれたことだった。

「毅樹さんの引退後の収入源を確保するために、横浜市内のアパート2棟(計1億8740万円)を購入したいとの説明でした。“プロ野球選手はいつ失業するか分からない。継続的な不動産収入を確保したい”と父親は言っていました。

 キャンプ中だった毅樹さん本人ともテレビ電話で話し、アパート購入の意思を直接確認できたので、問題ないと判断して、私の会社と毅樹さんが取締役を務める資産管理会社との間で金銭消費貸借契約書を交わしました」

 その契約はA氏から借り入れた5000万円を準備金として銀行に融資を申請し、アパートを購入。その後、A氏に返済する──というものだった。

「返済期日は4月5日。しかし、アパートを購入したという報告はいっこうにない。毅樹さんの父親は、身内の葬儀があったとのことで連絡が取れなくなり、そのまま返済期日を迎えました。

 銀行に確認すると、融資の申請がされていなかった。アパート経営の話自体が架空のものだったのではないかと疑い、提訴に至りました」(A氏)

 交渉の前面に立っていたのは父親や仲介業者だったが、砂田本人も訴えた理由について、A氏はこう語る。

「私がお金を貸したのは、あくまで毅樹さんの不動産経営のためです。契約を交わした資産管理会社の株式も100%を毅樹さんが持っている。契約を交わす際には毅樹さんともやりとりしていますし、“何も知らない”では済まされない」

 今回の訴訟について、砂田の父親に話を聞くと、「お金は返すつもりです。それ以外のことは一切お話しできません」と語るのみ。横浜DeNAの球団広報に問い合わせると、砂田の代理人弁護士から次のような回答があった。

「本人の預かり知らない、根拠のない請求として、争う所存です」

 今季の砂田は9試合に登板し、防御率5.14。4月末には二軍降格も味わった(5月15日に一軍復帰)。トラブルを解決してプレーにも精彩を取り戻せるか。

※週刊ポスト2019年6月7日号