同じ症状を持つ猫と奇跡的に出会った少年(画像は『Love What Matters 2018年3月27日付「‘Destined to be best friends’: Boy and rescue cat with same rare eye condition, cleft lip prove differences are ‘magic’」(Christina Humphreys)』のスクリーンショット)

写真拡大

左右の目の色が異なる症状は虹彩異色症と呼ばれており有名人にもいるが、このほど米オクラホマ州に住む虹彩異色症で口唇口蓋裂の少年が偶然にも同じ症状の猫と出会った。これまで外見からいじめを経験した彼にとって、猫はかけがえのない親友となり、大きな励みとなっているようだ。『Love What Matters』『Metro』などが伝えた。

【この記事の動画を見る】

オクラホマ州在住のマッデン君(7歳)は、虹彩異色症と口唇口蓋裂を抱えて生まれた。母のクリスティーナ・ハンフリーズさんは、このように話している。

「虹彩異色症は、1つの虹彩の一部が残りの色と異なる色である“部分的異色”と、1つの虹彩がもう一方の虹彩と全く異なり目が片方ずつ全く別の色になる“完全な異色”と2つのケースがあります。この完全虹彩異色症を持って生まれる確率は人口の1%に満たないそうですが、マッデンはさらに口唇口蓋裂で生まれていて、この2つが重なることは非常に珍しいそうです。」

異なる目の色を持つことはミステリアスで魅力的にも思えるが、マッデン君は人と違う容姿からいじめに遭ってきたという。いじめを経験するうちに、どんどん孤独になり自信も失ってしまった。そんな矢先、1匹の猫と運命の出会いが訪れたのである。

クリスティーナさんがシェアサイト『Love What Matters』に綴ったところによると、友人の一人が口唇口蓋裂の子供を持つ親のサポートグループサイト『Cleft Mom』に1匹の猫の写真を投稿したことがきっかけだったそうだ。ミネソタ州で救助スタッフらに保護され施設に預けられたその猫は、マッデン君と同じ口唇口蓋裂とオッドアイ(虹彩異色症)を持っていた。

この猫の写真を見た瞬間、クリスティーナさんは家族の一員として是非とも迎え入れたいと強く思った。ペットがどれほど人の心を癒す存在か理解していたクリスティーナさんは、「この猫はきっと息子の親友になる」と直感したという。

オクラホマ州からミネソタ州までは約1,500kmの距離があり、車で14時間はかかる。しかし、この猫を引き取りに行くと決めたクリスティーナさん一家に、友人や多くの見知らぬ人たちが協力してくれた。友人らによって車のガソリン代などがサポートされ、クリスティーナさんは無事ミネソタ州まで出向き、猫を引き取って家に連れて帰ることができた。猫はその後、“ムーン”と名付けられた。クリスティーナさんは『Love What Matters』にこのように綴っている。

「私たちは普段あまり思いつきで行動するタイプではありませんが、ムーンに関しては『絶対に引き取りたい』という気持ちが湧きました。とても遠く離れた場所にいたムーンのことを私たちが偶然知ったというのは、運命のような気がします。息子とムーンはお互いになくてはならない存在になりました。息子がムーンに出会うことができて本当に良かったと思っています。そして“友達”というだけではなく、ムーンは息子が成長していく中でかけがえのない存在となり、ムーンを通して息子が『人と異なってユニークに生まれてきたことは魅力的なこと』と気付くことができるようになってくれれば。いじめに遭って自信を無くしていた息子が、再び自信を取り戻すようになってくれたらと願っています。」

マッデン君は、今から10か月ほど前にもFacebookの動画で「外見の異なる人をいじめないで。みんな親切にし合おうよ。もし誰かに嫌なことをされてもその人に親切にして。嫌なことをする人こそ、愛に飢えていると思うから」といじめ撲滅を訴えていた。

画像は『Love What Matters 2018年3月27日付「‘Destined to be best friends’: Boy and rescue cat with same rare eye condition, cleft lip prove differences are ‘magic’」(Christina Humphreys)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)