日本ハム・大谷翔平【写真:編集部】

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日ハム投手コーチは大谷のプロ3年目をどう見たか、4年目への課題とは

 日本ハムの黒木知宏投手コーチが2016年シーズンに二刀流4年目を迎える大谷翔平投手へ来季の課題を挙げた。

 今季は初の開幕投手を務め、15勝5敗、防御率2・24、勝率7割5分でパ・リーグ投手3冠。リーグ投手部門のベストナインにも選ばれた。

 現役時代にロッテのエースとして通算76勝を挙げたジョニーこと黒木知宏氏。理論派が説いた大谷の目指すべき投球とは?

――2015年の大谷を見て。

「(大谷本人は)『シーズンの最後の最後で自分が思い通りに投げられなかった』と思ったんじゃないでしょうか? 確認はしてないけどね。本人がどう感じるか。技術的なこと、心の問題もあったと思う」

――ただ、リーグの最多勝、最優秀防御率、最高勝率と投手タイトルを3つ獲得した。

「結果はね。本人も(チームへの)責任感が出てきている。ただ、チームの信用、信頼を求めるのであれば、CSファーストステージ第3戦でロッテ・涌井が投げたような投球(7回途中143球を投げ8安打1失点)になってくると思う。そこに仕向けることが出来なかったのは我々の責任もあるが、正直なところ、そこを強く感じます」

ソフトバンクに1勝2敗、防御率6・58、「よく対策を立てられていた」

――あの日の涌井にはチームから信頼される気迫、執念を感じた。

「こちらが話さなくても、本人がその気になれば変わることが出来る。その思いを伝えたい。技術的にも、配球的にも少しずつ成長していっている」

――大谷は今季について「大事な試合で勝てなかった」と振り返っていた。厚沢投手コーチは「場数の足りなさ」を指摘していたが。

「(場数の足りなさを)補えるだけのものを十分に持っている。それにプロ1年目から場数を踏み始めているので、他人よりは早く経験値を積むことが出来ている。何か自分で変えていかないといけないところが出てくると思う。翔平がこのオフをどう過ごして、春に向けてやってくるかを見てみたいですね」

――独走優勝したソフトバンクには4試合登板で1勝2敗、防御率6・58だった。大一番で結果を残すには?

「ソフトバンクにはよく対策を立てられていたと思います。CSに関して言えば、変化球の精度が悪かった。真っすぐに頼らざるを得なかった。真っすぐを狙われても、真っすぐで押し通せるだけの質のいい球を投げるにはどうすればいいか。うまくいかなくなった時に、どう変化球を駆使して配球するか。そういう所をもう少し考えられるようになれば。そういった投球をするには、何をすればいいのかをオフの間に見つけないといけない」

「経験して肌で感じるもの」を大切に

――大一番で勝つには投球の引き出しを広げることも必要?

「我々は『内角高めから外角の変化球』とか、『外角を見せてから内角で攻める』とかスコアラーと含めて話をしているが、それを含めて、本人がどう消化して試合で表現するか。本人は今季はそういった投球(投球の引き出しを出す投球)が出来た試合と出来なかった試合が偏ってしまった、と思っていると思う」

――黒木投手コーチ自身も現役時代に感じていたことか?

「僕の場合は幸いイニングを投げさせてもらったおかげで、感じること、教わることがあった。諸先輩たちから教わることもあったが、それは実体験をいかしていかないと。『内角いきなさい』と言われても、その球で打たれたら、なかなか攻めづらくなってしまう。

 よく『四球を出すな』と言われるけど、四球を恐れずに投げなきゃいけない場面もある。やはり、その時、その時で経験して肌で感じるもの。当事者同士しか分からないことがある。そういった感性を大事にして過ごしてほしいと思います」