学生の窓口編集部

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汗をかくほどに、自分の体臭が気になりませんか。「汗はくさいと嫌がられますが、汗そのものににおいはないんですよ」と話すのは、臨床内科専門医で正木クリニック(大阪市生野区)の正木初美院長。汗とにおいの関係、また食事でにおいを抑える方法について、詳しく聞きました。

■肉類や乳製品は体臭を強くする

汗が無臭なのであれば、どうして汗をかくとにおいを感じるのでしょうか。正木医師はこう説明します。

「汗腺には2種類があります。『エクリン腺』という全身にある表皮に直結した腺から出る汗の99%は水分で、においはありません。ただ、皮ふには『常在菌』と呼ぶ微生物が存在しています。この常在菌が、汗や皮脂、垢(あか)の成分を酸化、分解するときに不快なにおいが発生するんです。

常在菌は温度や湿度が高くなると増殖するので、汗をかいて放っておくと、時間とともににおいが強くなります。

また、もう一つの汗腺である『アポクリン腺』は、わきや耳の穴、おへそ、性器周辺にあり、毛穴を経由しています。アポクリン腺から出る汗はタンパク質や脂質を含んで粘っこいのが特徴で、時間とともに特有のにおいを発します」

肉中心の食生活の場合、体臭が強くなると聞きますがどうでしょうか。

「本当です。『動物性タンパク質や脂質を多く含む肉類や乳製品』は、体臭の元になる成分を多く含みます。

食べた物は、腸で分解されるときににおいを発します。においの成分の大部分は肝臓で無臭化されて尿に排出されますが、残りは水分とともに血液から吸収されて体内を巡ります。そして、口臭や体臭として放出されることになります。

また、動物性タンパク質がエネルギーに変わるときは、ほかの栄養素に比べて多くの熱が発生します。すると体温が上昇するため、体の熱を下げるために汗が出て、やがてにおいも強くなります」(正木医師)

■抗酸化作用がある緑黄色野菜やナッツ類などが口臭、体臭を抑える

では、汗のにおいを抑える食材はあるのでしょうか。

「脂質が体内で酸化すると、においの元となる成分が作られます。それに、皮ふから分泌する皮脂も増えます。

ビタミンEやβ(ベータ)-カロテンなどの『抗酸化作用がある食品』は脂質の酸化を防ぐため、口臭や体臭を抑えると考えられています。

『ビタミンE』は、かぼちゃ、アスパラガスなどの緑黄色野菜、アーモンド、ヘーゼルナッツなどのナッツ類に、『β-カロテン』は、にんじんやほうれん草、ピーマンなどの緑黄色野菜、かんきつ類やスイカなどの果物に多く含まれます。

また、においの元になる脂質やタンパク質をエネルギーに変える代謝を促す『ビタミンB2』も、においの予防につながります。レバー、うなぎ、卵、納豆などに多く含まれます。

さらに、食物繊維や乳酸菌を多く含む『腸内環境を整える食品』を積極的にとりましょう。海藻類、豆乳や納豆などの大豆製品、きのこ類、緑黄色野菜などは腸内の善玉菌を増やして悪玉菌を減らし、タンパク質がにおいの成分に分解されることを抑制します」(正木医師)

汗の不快臭の正体は汗そのものではなく、皮ふや内臓の状態による。それは食事の内容に影響されるということが分りました。汗のにおいが気になるときは、食事内容を見直してみましょう。

(藤井空/ユンブル)

取材協力・監修 正木初美氏。日本臨床内科医会専門医、大阪府内科医会理事、日本内科学会認定医、日本医師会認定スポーツ医、日本医師会認定産業医、正木クリニック院長。
正木クリニック:大阪府大阪市生野区桃谷2-18-9
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