17日のセリエA第29節、ローマ対パルマの一戦。ローマが1−0として迎えた47分、フランチェスコ・トッティを知っている者なら、彼がフリーキックを蹴る前から震えを感じていただろう。

わずかに左側に立ち、右足で蹴ったボールは、クロスバーを叩いてからポストにも当たった。観客はゴールが決まったと勘違いしただろう。だが、ボールはラインを割っていなかった。しかし、傑作だ。たとえ記録に残らなくとも、そう評価されるべきである。トゥーランドットやサグラダ・ファミリアのように、「未完成」だ。芸術作品である。そしてそれをつくるのは、アーティストだ。

このアーティストは、ほかにも素晴らしいプレーを披露した。16分のマルキーニョへのヒールでのパスもそうだ。そこからローマはシモーネ・ペロッタがゴールマウスを叩くシュートへとつなげている。ローマにとって最もデリケートな時間帯に、2−0と勝負を決定づけたゴールも同様だ。これもフリーキックから決めている。このときは、彼のことを知らない者も、「ゴールだ」と思っただろう。テクニックというより、知性による傑作だ。ジャンプした壁を驚かせるグラウンダーのフリーキックだった。

先日、同じ名前のローマ法王が誕生し、トッティは赤面した。そしてこの日、彼はピッチへ向かい、そしてすべての人を赤面させた。彼のような選手はほかにいないからだ。36歳になりなお、素晴らしいプレーをプレゼントし続けている。

そして彼は、記録もつくり続けているのだ。この日、トッティはセリエA通算527試合出場と、ジャンニ・リヴェーラ氏の記録に追い付いた。そして通算226ゴールと、グンナー・ノルダール氏を抜いて単独2位に躍り出ている。今季は11点目。トッティは正しい。このまま続けるのであれば、40歳まで続行するのも夢物語ではない。

トッティは試合後、「次の目標はピオラを越えることだね」と語った。歴代通算得点トップのピオラ氏の記録は、274ゴールだ。あと48ゴールである。だがトッティは、「何よりもまず、欧州カップ戦出場権だね。それが最も大切だ。ローマがイタリア国内でしか戦わないなんて、あってはいけないことだからね」とも続けた。

「勝利はうれしい。全員が望んでいた、素晴らしい夜になったと思う。オレたちはインテルとかなり離れていたけど、これで勝ち点は並んだ。彼らは1試合未消化だけどね。でも、オレたちの主な目標は、6位以内に入ることだ。それからどうなるかを見よう」

「(アウレリオ・)アンドレアッツォーリ監督? オレは彼が残ることを願っているよ。彼が残るなら、それは彼がうまくやったということ、オレたちが欧州の舞台に進むということだからだ。オレたちはコッパ・イタリア準決勝で、ラツィオとのファイナルに進むことを狙わなければいけない。そして、最後に総括しよう。そういう結果であれば、大歓迎だよ」