ピュアリーモンスター・勝野里奈「私は猛禽類」 アイドルの素顔の下に宿る野生の魂と、鳥への深すぎる愛
声優アイドルユニット「ピュアリーモンスター」(ピュアモン)が、ファン待望のシングル「しゅがぴゅあ」をリリースした。スポニチ東京本社でのインタビューに応じたのは、メンバーの中でもひときわユニークな個性を放つ勝野里奈(かつの・りな)。語られたのは、新曲への真摯な思いと、自身のアイデンティティーの根幹をなす「鳥」への底知れぬ愛情だった。ピュアでキュートなアイドルの仮面の下に隠された、野生の魂に迫る。(「推し面」取材班)
「デモ音源を聴いた時は、正直『えっ』と驚きました」。新曲「しゅがぴゅあ」とのファーストコンタクトを、素直な言葉で振り返る。これまでピュアモンが築き上げてきた「可愛い」のイメージとは異なる、電子音が前面に出た中毒性の高いサウンド。「自分は違うかなと思っていた」と、自身の声質が楽曲に合うか一抹の不安を抱いたという。
セリフのようなパートや、これまでにない歌い方を求められ、レコーディングは試行錯誤の連続だった。しかし、そこで立ち止まらない。「できる限りのことを尽くして」歌い上げた結果、完成した音源は、紛れもなくピュアリーモンスターの新たな代表曲となっていた。「感動しました」と語る表情には、確かな自信が満ちていた。
そんな勝野の心を鷲づかみにしたのが、カップリング曲の「カナリアンフライト」だ。自宅で3羽のセキセイインコと暮らすほどの、自他ともに認める大の鳥好き。「タイトルの段階ですごく好きでした」と、その熱量はインタビューの端々から伝わってくる。デモ音源で「カナリアン」というフレーズを聴いた瞬間から、完全にこの曲に心を奪われた。
「歌詞も鳥に状況を見立てて作られていて、いい曲だなと思いました」
レコーディングでは「見えない未来をゼンシンで照らせ」というフレーズに、愛する3羽のインコの姿が重なり、思わず笑みがこぼれたというエピソードも嬉しそうに明かした。
ライブで「カナリアンフライト」を披露する際、何をイメージしているのか。そう尋ねると、瞳に鋭い光が宿った。「強い猛禽類とかをイメージして、『もう鳥の性(さが)だぜ!』みたいな。『絶対にこの鳥籠から抜け出してやる!』って感じです」。鳥籠に囚われた存在が、自らの意志で勇気を出し、大空へ飛び立つ――。楽曲の世界観に、自身の野生的な魂を重ね合わせる。
「踊ることが好き」と語る勝野にとって、ライブパフォーマンスは自己表現の最も重要な場所だ。新曲『しゅがぴゅあ』では、グループ初となる横移動のキャッチーな振り付けでファンとの一体感を楽しみ、『カナリアンフライト』では、鳥籠から解き放たれた猛禽類となって力強い歌声とダンスを見せる。キュートなアイドルとしての表情と、荒々しい野生の魂。その両極を行き来する表現の振り幅こそ、ファンを惹きつけてやまない魅力の源泉だろう。
ライブ会場では、ぜひそのパフォーマンスに注目してほしい。可愛らしい笑顔の中に、鳥籠から飛び立とうとする“猛禽類”の鋭い眼光を見つけられるはずだ。
