あのTSUTAYAの新戦略 脱レンタル!ネット時代に挑む“新たな体験と交流の場“
インターネットの動画配信が当たり前になった今、急速に姿を消しつつあるのが街のレンタルショップです。かつてDVDやCDレンタルを中心に展開してきたTSUTAYAが置かれた状況も例外ではありません。
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迫られるビジネスモデルの転換。TSUTAYAの変革の現場を追いました。
サブスク時代に消えゆく“街のレンタル店”
5月6日、熊本市東区にあるTSUTAYAの店舗が閉店しました。
来店者「寂しいですね、昔から来ていたので。今みたいにサブスクがなかったので、ビデオとか映画を見るのに、レンタルしにTSUTAYAに来ていました」
かつて、レンタルショップは新しい映画や音楽との出会いの場所でした。新作情報を知り、お気に入りの作品を見つける…目的なく立ち寄ることもありました。
しかし今や、情報もコンテンツも、ネット上で手に入る時代です。
レンタル事業は限界 導き出したのは?
熊本のTSUTAYAは「AVクラブ」としてレンタル事業が収益の柱でした。運営するニューコ・ワンは店舗の再編を進めています。
ニューコ・ワン 塩原礼貴 社長「レンタルというのは、売り上げは年々下がっている。これからは非常に難しい」
熊本市中心部の店舗でも、レンタル業務は5年前に撤退しました。
変革を迫られるTSUTAYAですが、ネットでなんでも手に入る今、実店舗に求められるのは「体験の場」です。その答えの1つが…
キーワードは“推し”との出会い
ニューコ・ワン 塩原礼貴 社長「”推し”と出会える場所。本かもしれないし、ゲームかもしれない。アーティストかもしれないし」
この日、店内の一角で開かれていたのは、アート作品の展示です。
熊本を拠点に活動するアーティスト、FUMiさん。これまで5回ほどTSUTAYAで展示会を開いてきました。そこには、TSUTAYAならではの魅力があると言います。
書店(TSUTAYA)ならではの魅力とは?
FUMiさん「何よりも、お客さんが来やすい。画廊などだと、どうしても自分でお客さんを呼ばなきゃいけない。ここだと新規のお客さんがすごく多くて、もう全然ケタが違うと思う」
偶然立ち寄った客が、知らない作品と出会う。いわば、CDや本の「ジャケ買い」に通じるような、新たな「推しとの出会いの場」になり得るというのです。
さらに、作家と直接 言葉を交わす「体験」も生まれていました。
本の数だけ広がる「体験のテーマ」
現在、多くのTSUTAYAで、レンタルスペースをイベントスペースへと転換し、様々なジャンルの催しが開催されています。そのテーマの広がりを支えているのが、店頭に並ぶ幅広いジャンルの本です。
ニューコ・ワン 塩原礼貴 社長「テーマが選び放題。お店に並んでいる本の中には、衣食住遊、全てがあるので」
大型書店という強みを活かし、出会いや体験を提供する場所づくりが進んでいます。
新たな交流の場に イベントは月100回以上
今、特に拡大傾向にあるのが「レーディングカード」です。人気を追い風にした、新たな交流の場づくりです。
ニューコ・ワン 塩原礼貴 社長「こちらが対戦スペースになります。トレーディングカードは、直接対戦するゲームですので、ここで色んな方々が繋がって、新しいコミュニティができる。そういう事を目指してやっている」
交流のきっかけを作るため、店舗主催で月100回以上ものイベントを開いています。
ネットにはない”リアル”な交流
集まり、対戦し、交流する。
来場者「戦った人と仲良くなったりします」
来場者「知らない人でも、同じ話題で楽しめる」
そこには、ネット空間では得られない体験があるようです。
“新たな集いの場”へ 実店舗の存在意義
ニューコ・ワン 塩原礼貴 社長「私が子どもの頃に駄菓子屋に集まったりしていたみたいに、今なかなかそういう場所がなくなっている。ここに来たら友達がいるとか、子ども達が出会ったりとか、そういう場所になってほしい」
現在、熊本市中心部にあるこの店での“トレーディングカードイベント”には、毎月700人以上が参加していて、カードの売り上げは、年約2割のペースで増加し、レンタルに代わる収益の柱に成長しつつあります。
様々な業種で、実店舗の存在意義が問われる現代。ものを売るだけではなく、どんな価値を生み出せるのか。その答えを探る挑戦が続いています。
