ダンマリから一転…高市陣営「ネガキャン動画疑惑」報道に“大マスコミ”も続々と参戦のワケ
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高市早苗首相(65)の周辺がにわかに騒がしい――。
週刊文春が集中的に報じている“ネガキャン動画騒動”。高市陣営が昨年の自民党総裁選などで他候補を中傷する動画を作成したと伝えられている。
中心的な役割を担ったのは「サナエトークン」問題で開発責任者として報じられた、株式会社『neu』代表の松井健氏。文春などの取材に応じ、ネガティブキャンペーンの舞台裏をつまびらかに明かしている。
当初、高市首相は松井氏なる人物は
「知らない。会ったこともない」
というスタンスだった。しかし自身の秘書A氏と松井氏がやり取りしていた証拠として、文春がZOOMの音声データを公表するなど徐々に苦しい立場に追い込まれている。
6月4日の参院予算委員会で音声データの事実確認を求められた首相は
「文春の有料会員にはなりたくない」
と渋り、5日になってようやく音声を確認したと答弁。その結果
「(秘書の声は)私と対話するときよりもかなり高い声で、ハキハキとしゃべっていたので違和感があった」
と主張した。
ならば文春に抗議しないのかと問われると
「私は日本国を背負って国家経営に取り組んでいる。そういうことに時間を使う暇はないという思いです」
と突っぱねた。野党は高市氏の答弁に納得せず、秘書の参考人招致を要求している。
「もともと高市首相は非を認めて謝るのが苦手な人。総務相時代の’23年には政治的公平性を巡る内部文書が流出したが、彼女は『捏造』と猛反発。議員生命を懸けるとも言ったが、結局文書は総務省が『本物』と認めた。それでも彼女は逃げ切ったわけだから、今回も乗り切れると思っているのかもしれない」(野党関係者)
仮に疑惑を認めれば、落選目的での虚偽事項公表を禁ずる公職選挙法を巡る議論にもなりかねない。与党関係者は
「参院予算委員会で首相が『日本国を背負って国家経営に取り組んでいる』と言った際には、自民党議員は『そうだ!』と声を張り上げて、拍手喝采した。“首相を守らねばならない”という決意の表れだ」
と語る。
総理の資質が問われる
だが、状況は日増しに悪化している。当初、全国紙やNHKをはじめとするテレビ各局は一連の疑惑を静観していたが、いまや“我先に”と新情報を追っている。
6月7日には、共同通信が昨年の自民党総裁選で高市陣営が小泉進次郎防衛相(45)の“ネガティブ動画”作成に直接関与したと報じた。
前出の松井氏が取材に応じ、高市首相の秘書から
「小泉氏を逆転するにはどうすればいいか」
と相談され“ネガティブな発信”を提案。小泉氏を「操り人形」と批評する動画を作成・投稿したと証言した。これに首相の事務所は関与を全否定したうえで、再調査の考えはないと強調している。
「大手メディアは文春がここまで一大キャンペーンを繰り広げるとは思っていませんでした」
そう本サイトの取材に答えるのは、テレビ局の報道局記者だ。
「やはり秘書A氏の音声データが公開されたのが大きかった。これで、ダンマリを決め込んでいた他の媒体も、一気に高市追及に舵を切った。キーマンの松井健氏はサナエトークンの開発責任者でもある。ネガキャン動画に尽力した見返りにトークンを……という奥行きのある構図が見えてくると、大手メディアも無視できなくなった。現場記者から『やるべきだ』と突き上げを食らった社もあるようです」
渦中の松井氏はリスクを考え、現在は日本国内にはいないという。メディアの取材依頼にはオンラインで応じ、高市陣営が否定すればするほど、新情報が飛び出す流れになっている。
「一連の問題は時の首相が対立候補の“サゲ動画”を撒いていたということで、真実ならば民主主義の根幹にも関わってくる。仮に違法性はなくとも、倫理的な部分で総理の資質が問われることは間違いありません。とはいえ、もし野党に追い詰められたとしても、A秘書に責任を負わせて、『秘書がウソをついていた』とすれば、逃げ切ることは可能でしょう」(全国紙政治担当記者)
足元ではこれまで無双だった内閣支持率が下落傾向にある。なかでも若年層の“高市離れ”が顕著で、毎日新聞が5月23、24日に行った全国世論調査では18〜29歳の支持率が前月比6ポイント減の45%で、初めて50%を下回った。
それでも高市首相サイドは「一過性のもの」「情報操作」というスタンスを崩さず、報道機関とは一定の距離を保つ。’26年度の補正予算案についての質疑応答の際、官邸サイドは
「質問は全社で一度」と要望し、幹事社がまとめて複数の質問を行ったこともあった。
「高市首相はマスコミとの対話よりSNS発信に精を出している。SNSは基本的に一方通行。自分に都合の良いことだけを発信すればいい。報道機関としては一連のネガキャン動画疑惑を扱うことで、矜持を示そうとしている部分もある」(同・全国紙記者)
果たして高市首相の“知らぬ存ぜぬ”は通用するか――。
