斎藤幸平氏 辺野古事故、文科省の安全管理“著しく不適切”に同意「学校法人、市民団体の責任は重い」
東大大学院准教授で経済思想・社会思想が専門の斎藤幸平氏が28日、コメンテーターを務めるテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月〜金曜前8・00)に出演。沖縄県名護市辺野古沖で船2隻が転覆し、同志社国際高(京都)の女子生徒ら2人が死亡した事故について言及した。
事故を巡り、文部科学省は22日、米軍普天間飛行場の辺野古移設への抗議船に生徒を乗せ、特定の見方に偏った教育をしたのは政治的活動を禁じる教育基本法に反するとして、高校を運営する学校法人同志社(同)に是正を指導した。安全管理も「著しく不適切」だと指摘した。文科省によると、政治的中立性を巡り同法違反を認定するのは初めて。
文科省は、辺野古移設の学習で、生徒を乗せる船が抗議船だと複数の教員が認識していたことや、生徒に多面的見解を十分に提示しなかったのは問題があると判断。「特定の見方・考え方に偏った取り扱いだった」と認定した。事前下見をせず、船に教員が同乗しなかった点は安全上の重大な判断ミスだとした。
松本洋平文部科学相は26日の閣議後記者会見で、文科省の判断が、平和教育の萎縮を生む恐れがあると指摘されている点に関し「萎縮効果を生むことは全くない」と反論。政治的中立性の趣旨を、特定の見方に偏ることなく、生徒の主体的判断を妨げないようにするものだと説明し「政府の立場のみを中立とするものではない。私自身が結論ありきで指示を出したことは一切ない」と述べた。
一方、船が事業登録していなかったとして内閣府沖縄総合事務局は22日、海上運送法違反容疑で死亡した船長(71)を刑事告発した。
斎藤氏は「安全確認に関しては、同志社がやったことは論外で極めて重い処分が避けられないし必要なんではないかってことですよね」と指摘。「本当にこの事件をきっかけに、例えばもう沖縄の基地問題を教育が扱ってはいけないんだみたいにならないようにするためにも、安全とかライフジャケットもそうですけど、船の事業手続きがなかったとか、そういう極めて生徒たちを連れて行く環境としては…しかも当日は波浪注意報も出ていたのに出航してしまったとか、そういうことも含めてかなり危機意識を欠いたことが必然的にこうした重大事故を招いたわけですから」とし、「学校法人の責任であったり、(船を運航していた)市民団体の責任は重いので、このような文科省の判断、安全管理が著しく不適切というのは私も完全に同意します」と自身の見解を述べた。
