【スーパーGT】山下「全員がものすごい仕事をしている」GT500でauトムス開幕連勝 前人未到総合4連覇へノンストップ
◆2026オートバックス・スーパーGT第2戦「富士GT3時間レースGWスペシャル」第2日(4日、静岡・富士スピードウェイ=1周4・563キロ)
3時間のタイムレースで決勝が行われ、GT500は前人未到の総合4連覇を狙う、TGRチームauトムスのauトムスGRスープラ(36号車、坪井翔、山下健太組)が、開幕2連勝を決めた。GT300は近藤真彦監督(61)が率いるコンドー・レーシングのリアライズ日産メカニックチャレンジGT―R(56号車、J・P・デ・オリベイラ、木村偉織組)が2023年の第2戦(富士)以来、3年ぶりの白星を飾った。
もう誰も止められない。40キロのサクセスウェート(成績の良いチームの車体に追加重量が課されるルール)を背負ってもauトムスは強い。最後は2位のTGRチーム・エネオス・ルーキーのエネオスXプライムGRスープラ(14号車、福住仁嶺、大嶋和也組)に8秒786の大差を付けての圧勝劇。坪井は「目標にしていた開幕2連勝ができて素直にうれしい」と声を弾ませた。ポールポジションを取っても蹴散らされた、ルーキーの福住が「いつ勝てるんだという感じですよ」と、脱帽するしかない王者の底力だった。
序盤はトップのルーキーに約20秒の差を付けられた。エンジンがかかったのは65周目あたりか。差を9秒176に縮め、75周目には4秒002差。圧巻は76周目のピット作業だ。auトムスのオイルを入れ、タイヤを交換しての作業時間は37秒0。78周目にピットに入ったルーキーは39秒8で、auトムスが79周目に首位を奪った。
坪井は「最初はタイヤのセーブや燃費を考えたけど、思ったより追いつかず、まずいと思って戦い方、走り方を変えた。ピットの段階で逆転できると思っていたので、それが的中した」と胸を張った。山下も「40キロを積むという時点で普通ではない。完璧とはいかなかったが、その中でミスなくリカバリーしてくれた。全員がものすごい仕事をしている。それが結果になった」と、チームの総合力が勝因だと強調した。
前人未到の総合4連覇に向け最高のスタートダッシュだ。坪井は「今年は(第3戦)セパンが延期になって全7戦しかない。その状況で最初にポイントを取ることが大事だった。そういう意味では順調」と手応え。山下も「ここからが大変だけど、このチームにはそれが出来る力がある」と自信をのぞかせた。王者に死角はない。(今関 達巳)
◆auトムス トヨタのドライバーとして活躍した舘信秀会長が1974年に設立した名門チーム。16年からKDDI(au)のスポンサーを受け王者として君臨。GT500では坪井は通算12勝、山下は通算11勝を挙げており、トヨタのドライバーでもあった伊藤大輔監督の手腕も高く評価されている。坪井は22年に女性ドライバーの斎藤愛未(あいみ)と結婚して話題にもなった。
◆第2戦富士大会 3時間の時間制限を採用。従来の300キロレースとは異なり、耐久性の高いレース形式。今シーズンは第2、7戦で採用されている。2回のピットイン義務があり、ドライバー交代やタイヤ交換のタイミングなど、チームの総合力が問われる混戦が生まれやすい。
◆大会方式 各レースで順位などに応じてポイントを付与。年間8戦を通じ、ポイント獲得数でドライバー部門とチーム部門のタイトル(チャンピオン)を争う。
◆入場者 毎年ゴールデンウィーク中の開催となるため注目度が高く、主催者は4日、3日(予選)と4日(決勝)の2日間で、入場者数が合計8万3600人だったと発表。晴天にも恵まれ、前年比101・3%と大盛況だった。
GT300は近藤真彦監督が率いる「コンドー」のリアライズが制した。チームとして3年ぶりとなる勝利に、マッチ監督は「いつぶりですかね? 忘れちゃった(笑)。けどやっぱり、56号車がトップで帰ってくるとうれしいね」と目を細めた。
6番手からのスタートだったが、安定した走りで次々とライバルを抜き去った。昨季は別チームに所属していた木村が、近藤監督に口説かれる形で今季から加入。「お前(木村)とJP(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)だったらチャンピオンを取れると思ってるから。よろしく頼む」と伝えた。木村は「誘っていただいた近藤さんに恩返しがしたいと思っていた。完璧なレースをすることができた」と頬を緩ませた。
〇…スーパーGTを運営するGTアソシエイション(GTA)の坂東正明代表は4日の定例会見で、来季からのタイヤのワンメイク化について、未発表のメーカーとの契約はGW明けをめどに締結する方向にあるとした。「決まっていますが、契約書が全部、終わっていない状況」と説明した。第4戦(8月1、2日・富士)の翌日から順次、テストを開始することも明らかにした。
