高知県の最南端、四国最南端の絶景が広がるエリア、足摺宇和海(あしずりうわかい)国立公園の一角に位置する高知県立足摺海洋館「SATOUMI」。「館内で生き物を見て終わり」ではなく、目の前に広がる本物の海へと飛び出したくなるような、水族館の枠を超えた「アドベンチャーミュージアム」だ。2020年のリニューアルを経て、竜串エリアの自然とシームレスにつながった館内。初めて足摺を訪れる人はもちろん、「水族館はどこも同じ」と考えている層にこそ、この感動のストーリーを体感してほしい。

【写真】めちゃ映える!?つい写真を撮りたくなる赤や紫の原色カラーがまぶしいウミウシたち

竜串湾の海中をそのまま切り取ったような巨大水槽「竜串湾大水槽」


■圧倒的な没入感!山から深海までを旅する「水のストーリー」

足摺海洋館「SATOUMI」が他の水族館と一線を画すのは、館内を一巡するだけで「高知の自然の仕組み」が丸ごと直感的に理解できる点にある。

足摺の原生林


透明度の高い竜串の海の外洋に生息する生き物と出合える「箱型水槽」


■足摺の自然を旅するような展示構成

館内は「足摺の原生林」のエリアから始まり、そこから川の流れを追うように「竜串湾」へと続き、「足摺・竜串(たつくし)の海」の南の海の生き物たち、「外洋」の生き物たちの豊かな生態系、室戸沖の「深海」暗い海に広がる神秘の世界を経て、最後は水族館の目の前に広がる海へとたどり着く構成となっている。高知の豊かな雨が山を育み、川となって黒潮の流れる海へと注ぐ。そんな自然のサイクルを、歩きながら直感的に理解できる構成だ。

黒潮の水流をそのまま再現


気持ちよく泳ぐ魚たち


神秘的な深海魚


■子どもの「なぜ?」に答えるリアルな再現

「どうしてお魚は海にいるの?」という子どもの素朴な疑問に対し、言葉で説明するのではなく、目の前の景色が答えを教えてくれる。特に2階フロアでは、展示水槽の背景に本物の「竜串湾」が借景として取り込まれている。水槽の中の生き物と、外に広がる青い海がシームレスにつながって見える演出は、「今見ている命は、あの海につながっているんだ」という深い気づきを、大人にも子どもにも与えてくれる。

あえて水槽上部の舞台裏を公開。窓の外に広がる竜串湾の海と展示が視覚的につながるように設計、まるで海の中に入り込んだような没入感


表情豊かで癒やされるひととき


「図鑑で見た知識」が「目の前のリアルな光景」へと変わる瞬間。この圧倒的な没入感こそ、好奇心を忘れない大人と、未来を担う子どもたちの感性を等しく刺激する「SATOUMI」最大の魅力である。

水槽上部から鑑賞できる貴重な体験


■秘められた海の宝石「高知サンゴ」が主役!

竜串の海に生息する、108種にものぼる多種多様なサンゴの仲間たち。「見残湾(みのこしわん)の造礁サンゴ」は高知県の天然記念物にも指定されている。江戸時代、その類まれな美しさゆえに土佐藩がその存在を世から隠し続けたと伝えられる「高知の赤サンゴ」。明治以降に全国へ広まったこの“海の宝石”は、現在では高知県が全国シェアの8割以上を占める一大産地となり、多くの女性を魅了する工芸・装飾品として受け継がれている。

「SATOUMI」では、この歴史あるサンゴを単なる魚たちの背景としてではなく、あえて広い水槽の「主役」に据える独自の展示を行っている。悠久の時をかけて数ミリずつ成長するサンゴの生命力を間近に観察できるのは、本場・高知だからこそ叶う贅沢だ。

サンゴが主役


■384種のウミウシに癒やされる。高知の海の「多様性」に触れる休日

土佐清水の海は、黒潮の影響で熱帯・亜熱帯の生き物が非常に豊富だ。特に注目したいのが、宝石のように美しいウミウシたちである。

館内でも人気のウミウシ


色鮮やかでユニークな姿


ファッショナブルなウミウシ


国内屈指のウミウシスポット

竜串湾では384種ものウミウシが記録されている。館内では、その小さくも鮮やかな生き物たちを、時間を忘れてじっくり観察できる。

ウミウシの産卵に遭遇


サンゴやウミウシのほかにも、館内にはさまざまな生き物たちに出合える。2階の「原生林カワウソエリア」ではユーラシアカワウソを展示。かわいらしい姿につい夢中になってしまう。タイミングがよければ飼育員によるエサやりタイムを見学できるかも!?

カワウソのもぐもぐタイムに遭遇(時間不規則)


「SATOUMI」の前に広がる桜浜には、毎年アカウミガメが産卵のために上陸する。そんなアカウミガメが優雅に水中を泳ぐ様子を、至近距離からじっくりと観察することができる。

アカウミガメ


■さあ、四国最南端の「生きた冒険」へ出かけよう

足摺海洋館「SATOUMI」は、訪れる者を新しい世界へと連れ出してくれる場所だ。館内を巡り、足摺の自然の豊かさに触れたあとは、ぜひ一歩外へ踏み出してほしい。

目の前の海で磯遊びを楽しみ、心地よい潮風を感じながら散策する。大人はもちろん、子どもたちの「知的好奇心」を刺激する最高の学び場でもある。館内でサンゴの役割や海域の多様性を学んだ直後に、実際に磯へ出て生き物を探すプロセスは、机の上では決して得られない「生きた学習」となる。親子で図鑑を片手に、「さっき水槽にいたのはこれかな?」と答え合わせをする時間は、かけがえのない教育体験になるだろう。

目の前に広がる竜串湾の大自然


次の休みは、五感をフルに使う「冒険」を楽しみに、高知の最南端へ足を運んでみてはいかがだろうか。

足摺海洋館「SATOUMI」の外観


高知県立 足摺海洋館 SATOUMI

住所:高知県土佐清水市三崎4032

電話:0880-85-0635

時間:9時〜17時

休み:なし

料金:大人1200円、小人(小学生〜高校生))600円※未就学児は無料

駐車場:無料(乗用車144台、バス5台)※足摺海洋館向かい側の県有駐車場にEV用急速充電器(有料)あり

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