玄関収納として人気の「シューズクローク」。便利そうに見えても、広さや動線を間違えると使いづらくなることも。今回は、玄関土間から続く2畳のシューズクロークを「引き違い戸」で仕切った実例を紹介します。収納力より動線を優先したメリットや、実際に暮らしてわかった意外な誤算について、3年前に平屋住宅を建てた日刊住まいライターが語ります。

シューズクロークを「引き違い戸」で仕切った理由

筆者は、夫婦と子ども3人(4歳、2歳、1歳)の5人家族。3年前、地元工務店で延床面積31坪の東西に細長い平屋を建てました。

【間取り】2畳の玄関収納をシューズクローゼットに

玄関回りは、家の使いやすさを左右する大事な場所です。とくに家族の人数が多いと、脱ぎっぱなしの靴や荷物で散らかりやすくなります。

わが家では新築時に、玄関土間から続く2畳のシューズクロークをつくりました。土間と室内の両方からアクセスできるよう、ウォークスルー動線を確保。引き違い戸(左右にあけられる2枚の戸)で仕切り、閉めれば見た目がスッキリします。

シューズクロークを計画する際、最初に考えたのは「収納力」よりも「動線」でした。収納力だけを考えると壁3面すべてを棚にしてしまう方がよかったでしょう。ですが、わが家のシューズクロークの広さでは、3面を棚にしてしまうと通路幅が十分に確保できず、一方向からしか出入りできません。

動線を重視したかったわが家は、収納棚を1面だけにし、通路幅75cmを確保。土間側と室内側の両方から出入りできるウォークスルー型を採用することに。

収納力はそれほど多くありませんが、ここには家族5人分の靴だけでなく、外出用の上着や帽子、外遊びの道具、ベビーカーなども収納できています。

メリット1:左右どちらからも出入り可能で動線がスムーズに

シューズクロークの仕切りには、「開き戸」ではなく「引き違い戸」を採用しました。

仕切りを「引き違い戸」にした1つ目のメリットは、左右どちらからでもあけられること。これにより、間仕切りの役割と、室内からも土間側からも出入りできる扉の役割を担ってくれています。

さらに、今回採用した引き違い戸は、床にレールがない上つりタイプ。段差がなく、土間からでもスムーズに通れます。

メリット2:普段は戸を閉めて「生活感のない玄関」に

もうひとつのメリットは、目隠しになること。引き違い戸を閉めれば、収納内部が見えません。

また、玄関を入ってすぐの場所にダイニングがあるわが家の間取り。間を仕切る扉はエアコン使用時以外、基本的に開放しています。

そのため、食事の際に靴箱が視界に入らないようにする必要がありました。引き違い戸を壁と同じ白にし、普段は閉めて生活感を出さないようにしています。

動線を優先したはずが…「まさかの誤算」も

ただし、3年暮らして感じている「想定外の誤算」もあります。それは「渋滞」が起こること。

わが家のシューズクロークは2畳。大人がふたり入ると、やや窮屈に感じる広さです。靴を履く人、上着を取る人、荷物を取りに来る人などでタイミングが重なると、ちょっとした渋滞が起こることがあります。

子どもが小さいので、今はまだ大人が準備することも多いですが、数年後、通勤通学の時間は渋滞を避けられないかもしれません。

内部があと半畳でも広ければ、もっとゆとりがあったかも…と少々後悔しています。

とはいえ、十分な広さとは言えない2畳のシューズクロークですが、玄関が散らからないメリットは大きく、家づくりとしては満足しています。

もし、土間か室内のどちらかからしかアクセスできない間取りにしていたら、これほど活用できていなかったかもしれません。

シューズクロークは、広さだけでなく、家族の人数と使う時間帯を想像しながら計画することが大切だと実感しています。これから家づくりをされる人の参考になればうれしいです。